米経済誌「フォーブス」が20日に発表した2017年度の世界富豪ランキングをみると、過去1年間に新たにランキング入りした富豪では、中国人が米国人を抜き、中国が世界一になった。新入り富豪のうち中国人(大陸部)は76人、米国人は25人だった。米マイクロソフト社の創業者ビル ゲイツ氏が4年連続の1位となり、資産額は昨年の750億ドルから増加して860億ドル(1ドルは約112.7円)に達した。ゲイツ氏は過去23年間に18回1位になっている。
昨年は新入り女性富豪15人のうち10人が中国出身だった。世界全体では195人が新たに富豪の仲間入りをした。
同誌は、「2016年は世界のトップレベル富豪にとって記録破りの一年間だった。億万長者が13%増え、1810人から2043人になった。億万長者の数が初めて2千人を超えた。世界の富豪の資産は18%増加して、7兆6700億ドルに達し、記録を塗り替えた。米国は引き続き世界で億万長者を最も多く抱える国で、現在は565人、1年前は540人だった」と指摘した。
ランキング2位は持株会社バークシャー ハサウェイのウォーレン バフェット会長で、資産は過去1年で148億ドル増加し、756億ドルに達した。3位はアマゾンの創業者ジェフ ベゾス最高経営責任者(CEO)で、資産額は728億ドル。ベゾズ氏の資産は過去1年間に276億ドル増えており、世界の富豪の中で資産の増加率がトップだった。
スペインのファストファッションブランドZARAの創業者のアマンシオ オルテガ氏が4位で、資産額は過去1年間に43億ドル増加して713億ドルに達した。5位はフェイスブック創業者のマーク ザッカーバーグCEOで、資産額は過去1年間に112億ドル増加して560億ドルに達した。
米国現大統領のトランプ氏の個人資産は35億ドルで、昨年より10億ドル減少し、順位も220位低下して、他の19人の富豪とともに544位になった。同誌は、「トランプ氏は米国の歴史で初めての億万長者の大統領だ。だがホワイトハウス入りしてからは、これまでのように羽振りがよくはなくなった。トランプ氏の資産の減少は(ニューヨーク市)マンハッタン ミッドタウン地区の不動産市場の低迷によるもの」との見方を示した。
今年ランキング入りした富豪の資産総額は7兆6700億ドルで、昨年の6兆4800億ドルより増加した。裸一貫から身を起こした富豪は1371人、資産を受け継いだ富豪は238人だった。また資産の一部は受け継いだものだが、その価値を高めてランキング入りした富豪が434人いた。
ランキング入りした女性は227人で、昨年の202人から増えた。そのうち56人が裸一貫組で、過去最高を更新した。世界の女性富豪のうち、25%が裸一貫組ということになり、割合としても過去最高を更新した。昨年は21%だった。
裸一貫組の女性富豪のうち、最も豊かだったのは香港の周群飛氏で、経営する藍思科技有限公司は15年に上場を果たしている。今年のランキングでは、米国の女性富豪が最多で67人に達し、次がドイツの28人、さらに次が中国の23人で、中国は昨年より10人以上増加した。
今年の新入り富豪は195人で、16年の198人を下回った。このうち中国が最多で76人、米国が2位で25人。インドは13人、ドイツは5人だった。
有名人の新入り富豪には、まずベトナムトップの裸一貫組女性富豪のグエン ティ フオン タオ氏がいる。グエン氏の経営する格安航空会社(LCC)ベトジェットエア社は17年2月に上場を果たした。日本トップの裸一貫組女性富豪 篠原欣子氏も今回初めてランキング入りした。篠原氏は東京のマンションの一室で人材派遣会社のテンプスタッフ株式会社を設立し、女性の就業を支援した。昨年は同社の株価が50%上昇し、今回のランキング入りにつながった。
地域別にみると、アジア 太平洋地域の富豪が最も多く720人に達した。以下、米国の565人、欧州地域の530人が続いた。
(人民網日本語版)
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