韓国農林畜産部(省)は9日、口蹄疫拡大の警報レベルを最高の「深刻」レベルに引き上げたと発表、全国の偶蹄類家畜市場を一時閉鎖することを明らかにした。新華社が報じた。
韓国農林畜産部は、9日午後の記者会見において、「口蹄疫はすでに、国内の多数の地域に拡大している。また、A型とO型が同時発生している。牛の抗体形成率が低いことから、ウィルスの拡散リスクが高まる可能性が高いうえ、冬季は消毒条件が悪いといった要因から、最終的にこのような措置を講じることを決定した」としている。
今月9日から18日まで、韓国全国では生きた鳥獣を農場間で輸送することが禁止され、従業員が農場に出入りすることも厳しく制限される。また、徹底した消毒防疫措置が施されるほか、口蹄疫検査については、検査‣検疫の対象範囲を全国の主要幹線道路にまで拡大する方針。
これまでのところ、韓国チョンギド(京畿道)ヨンチョン(漣川)郡で8日、A型口蹄疫ウィルスの発見が報告されているほか、5日と6日にもチュンチョンプクト(忠清北道)ポウン(報恩)郡とチョルラプクト(全羅北道)チョンウプ(井邑)市で続けてO型口蹄疫ウィルスが見つかっている。同じ時期に2種類の類型の口蹄疫が発見されたことで、疫病拡大に対する憂慮が高まったことを受け、韓国政府は疫病管理体制を強化したとみられている。
9日、韓国農林畜産部は、今まで設置されていた「鳥インフルエンザ対策支援本部」を「口蹄疫・鳥インフルエンザ支援本部」と改名し、防疫措置に総力で取り組む構えを示した。
韓国では最近、疫病の発生・拡大が深刻化し、防疫措置のプレッシャーが高まっている。昨年末には鳥インフルエンザが発生、関連当局は計3千万羽以上の家畜を殺処分したことから、国内では鶏卵の価格が高騰。韓国政府の措置が功を奏し、鳥インフルエンザの発生・拡大状況は次第に鎮静化している。
(人民網日本語版)
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