中国農業科学院深セン農業ゲノム所の研究員・黄三文氏が率いる科学研究グループはこのほどトマトの風味を調べる研究で、トマトの風味の遺伝ベースを特定した。これはトマトの風味を改良するための重要な理論となるという。関連の研究成果は、世界的な学術誌「サイエンス」にトップ記事として掲載されている。人民日報が報じた。
近年消費者から「今のトマトは以前ほど風味がない」との声が高まっている。この問題を解決するため、黄氏は、米国フロリダ大学のHarry Klee教授ら20人からなる研究チームを結成し、4年以上かけて研究を実施した。その結果、トマトの風味をコントロールするメカニズムを発見した。
同研究チームによると、トマトの風味がなくなっているのは、できるだけきれいで、多くの実がなることばかりを追求した品質改良が原因ということだ。風味をコントロールする一部の遺伝子座が喪失し、風味の決め手となる物質13種類の数値が明らかに低くなっており、トマト本来の味わいが失われてしまったのだという。
(人民網日本語版)
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