新華網北京1月12日(記者/楊依軍、鄭明達)1月15日から18日にかけて、中国の習近平国家主席はスイスを国事訪問し、訪問中にダボスで開催される2017年世界経済フォーラム年次総会に出席し、国連ジュネーブ事務局、世界保健機関(WHO)、国際オリンピック委員会(IOC)を訪れる。
見所一:「イノベーション」パートナー
習近平主席は今回、21世紀以降、国家主席として初めてスイスを国事訪問する。両国の首脳は多数の項目の協力協定に署名し、イノベーションの戦略的パートナーシップの内包をさらに充実させる。
中国人民大学国際事務研究所の王義桅所長は「スイスの発展で体現されたイノベ-ションによる駆動、『モノ作りの精神』及びオフショア金融センターの特殊な地位は、中国の発展の理念及び発展のニーズと高度に合致している。スイスは欧州連合(EU)加盟国ではないが、中国とスイスの緊密な経済関係は、中国と欧州の自由貿易協定交渉及び投資と協力を深化するための促進作用になる。」と述べた。
見所二:ダボス会議年次総会に「初めて出席」
習近平主席の17日のダボス訪問は、中国国家主席として世界経済フォーラム年次総会への初めての出席になる。
王義桅所長は「一部の先進国の『反グローバル化』の風潮と保護主義の台頭によって、世界経済は不透明感が強まっているが、中国はこれをどう見ているか。ダボス会議はグローバル化の象徴と言える。私は習主席は世界経済の突出した問題について中国プランをより詳細に提示し、経済グローバル化が正しい方向に発展するように推進すると同時に、国際社会が中国経済の動向を客観的に捉えるように導くと考える。」と語った。
見所三:パレ・デ・ナシオンで演説
国連のグレーテス事務総長の招きに応じ、習近平主席は18日、国連ジュネーブ事務局を訪問する。パレ・デ・ナシオンという歴史的意義のある場所で、習主席は当面の国際情勢と国際秩序についてどのような見解を発表するのかについて、国際社会は高い関心を示している。
中国国際問題研究院、国際戦略研究所の陳須隆所長は「ジュネーブの旗は多国間主義の旗だ。中国の国家主席がジュネーブの地を訪れ、複雑で変化の激しい国際情勢のもとで、国連と多国間主義を支持するシグナルを放つ。人類運命共同体の理念を全面的に説明することにより、中国共産党第18回全国代表大会以降に中国の指導者が人類の前途と運命にかかわる重大な問題に対する考え方をこの地で集中的に紹介する。」と指摘した。
見所四:保健衛生、スポーツ外交
18日、習近平主席の世界保健機関(WHO)と国際オリンピック委員会の2カ所の訪問が注目を集める。中国の最高指導者がこれらの2つの国際機関を訪れるのは今回が初めてになる。
この期間に双方は「一帯一路」構想に関する保健衛生分野の協力文書に署名する。中国は2022年に開催される冬季五輪を前に、習近平主席はこの期間にローザンヌにあるIOC(国際オリンピック委員会)を訪問し、国際オリンピック事業への支持も伝える。
中国人民大学国際事務研究所の王義桅所長は「WHOとIOC訪問は、人民群衆が最も関心のある健康と密接に関わる。オリンピックスポーツそのものが平和の象徴だ。この訪問は国際保健衛生及びスポーツ事業に関係するだけでなく、平和と発展という時代のテーマへの注目も体現している。」と語った。
見所五:今年の外交の始まり
今年は中国の発展への歩みにおける重要な一年であり、中国共産党第19回全国代表大会が下半期に開催される。中国が開催する「一帯一路」国際協力サミットフォーラム及びBRICS首脳会議という2つの重大な中国での外交に、世界の視線は引き続き中国に注がれる。
習近平主席のスイス訪問は、二国間と多国間外交を融合したもので、政治、経済、人文、公共における外交を同時に推進し、2017年の中国の特色ある大国外交を開拓と進取の精神で展開していく序幕となる。
(新華社より)
関連記事: