新華網東京11月24日(記者/華義)浜口道成氏は名古屋大学を卒業した医学博士で、2009年から2015年まで名古屋大学の学長を務め、2015年10月からJST理事長に就任した。浜口道成氏は長期的に医学の研究に従事し、大学の学長でもあったため、日本の科学研究体制に非常に精通している。浜口氏は日本の科学者にノーベル賞受賞者が多い「秘密」を記者に説明した。
21世紀以降、日本のノーベル賞受賞者は計17人に上る。浜口氏は次のように述べた。うち6人は名古屋大学を卒業し、あるいは名古屋大学で教師を担当した。彼らの共通点は研究活動に対する強い信念と献身的な精神だ。科学研究は非常に孤独な作業で、生涯を費やしても報われないこともある。
浜口氏は、名古屋大学の状況から見ると、優秀な指導教官は研究者に正しい指導をを行うことができ、それに加え若手研究者がさまざまな困難を克服する努力を行ったことで、最終的にノーベル賞を獲得することができたと述べた。
名古屋大学はなぜこれほど多くのノーベル賞受賞者が誕生したかに対し、浜口氏は、日本の他の名の通った大学と比べ、名古屋大学は相対的に若く、その特徴は「自由闊達」であると考えている。
浜口氏は次のように語っている。日本には「世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)」があり、ハイレベルの研究者を中心に世界トップレベルの研究センターを設立している。名古屋大学はWPIチームの中核人材が45歳を超えてはならないと定めており、この精力旺盛なチームが今ではWPIで非常に高い評価を得ている。
浜口氏は更に次のように語った。赤崎勇氏と天野浩氏の成功の原因は「お金がない」ことにある。お金がないので、自分で手を動かして実験器具を作ったり、他の研究室で廃棄となった実験器具を使う必要があった。正に実験器具を作るプロセスの中で独特なガリウム(GaN)の結晶成長法が発見されたのだ。もし出来合いの実験器具をすべて使っていたら、新しい実験方法が発見される可能性はなかっただろう。
(新華社より)
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