また、遊川和彦脚本のラブコメディドラマ「偽装の夫婦」も偽装結婚がテーマ。沢村一樹演じる主役の陽村超治は、高齢の母親の余命いくばくない病気を心配し、母親を安心させるために、天海祐希演じるヒロインの嘉門ヒロに偽装結婚を申し込む。同ドラマでは、信頼できる夫婦関係とは何か、結婚に性関係は必ず必要か、「偽装」の真の境界線を決めるものは何かなど、複雑な問題が入り混じっているものの、非常にコメディチックな雰囲気でストーリーが進んでいく。
「事実婚」も人気のテーマ
上記のドラマで取り上げられていたのは、「結婚」の枠内でのバリエーションであるものの、日本社会には「事実婚」というもう一つの選択肢がある。「事実婚」というのは、社会慣習上において婚姻とみられる事実関係があるものの、婚姻届を出していない関係のことだ。日本における「事実婚」は、「契約結婚」に近い意味合いであることが多い。