○特徴(2):より謙虚な品質を重視
2005年から2015年にかけて、善良・誠実・謙虚・勇敢・信用は軒並み、少年・児童が価値を置く重要な素質であった。この中でも、「90後」の少年・児童は「親孝行」という素質をとりわけ重視し、「00後」は「謙虚」を重視した。
「00後」は、現代社会は、人々と協力し、ともに発展を目指す時代であるという意識をより強く持っていることから、自分を正しく認識し、自分と他者を客観的に評価し、独りよがりや傲慢にならず、自分を過大評価しないことではじめて、今の社会発展に適応することができると考えている。また、「親孝行」という素質は、「00後」ではランクダウンしている。これは、彼らの心の中で年長者の権威が低下しており、個人の発展が彼らにとってより重要であることを示している。
孫所長は、「勇敢や勤労などの伝統的な道徳素質に対する『00後』の少年・児童の認可度は低下傾向にある。一方、責任や協力など新時代の道徳素質に対する認可度は高まっている」との見方を示した。
○特徴(3):環境保護意識が最も強いのは西部の少年・児童
調査によると、「00後」の少年・児童の7割が、環境保護についての意識を持っていた。孫所長はこれについて、「農村部の少年の環境保護意識はより強く、経済と環境保護を天秤にかけた場合、農村部の少年は環境保護をより重視し、都市部の少年は経済発展を優先する傾向にある」と分析した。
地域別にみると、環境保護意識が最も高かったのは、西部の少年・児童だった。3回にわたる大規模調査のデータを細かく分析したところ、「00後」は「90後」に比べ、環境保護を優先する意識がより高く、経済を優先する気持ちは少ないことが判明した。