過去30日間の月餅業界データを検索すると、8月より月餅の注目度が上昇しており、月餅メーカー「華美」、「稲香村」、「栄華」の手頃な価格の月餅が売上トップ3となっている。一方、業界内のキーワードを見ると「オーダーメイドタイプ」、「品質重視タイプ」、「アイデアタイプ」といった新たな月餅の種類が人気となっている。新消費時代は、月餅の供給側の変化を浮き彫りにしている。浙江日報が伝えた。
杭州時印科技有限公司が独自に開発した3D食品プリンターが今年5月、オンライン販売を開始したところ、ここ数ヶ月ずっと供給が追いつかない状態となっている。同社の李景元CEOは記者に対して「杭州の一部月餅企業は当社の設備を購入している。だから杭州の市民は今年の中秋節に、一風変わった月餅を購入できる」と話した。
伝統的な型による大量生産と比べ、3D月餅プリンターは少量のオーダーメイドが可能だ。デスクトップPCよりやや割高なシャンパンゴールドの装置で、型を選び材料を注入し「開始」を押すと、3分後には月餅ができあがる。この装置は原材料の積層によるクイック成型が可能なほか、「聡明な脳」を持っているのだ。
「作業方法は一般的な3Dプリンターに似ており、まずモデリングを行う」。実は李氏の開発チームは昨年、50万元以上の注文を獲得した。同社は中秋節3Dオーダーメイド月餅の生産サービスを提供し、購入者は文字や画像を提供するだけで、これを月餅で立体的に表示できる。例えば一部の中小企業は、企業文化を感じさせる他にはない月餅を、少量ではあるがオーダーメイドしたいと思う。「モデリングに成功すれば、その形の月餅を印刷できる。当社はすでに型のデータバンクを構築している。購入者はそのうち気に入った型と、製品の最終的な大きさを選択するだけで、プリンターに印刷を開始させることができる。また量産化された月餅と価格に大きな差はない」と李氏は語る。
李氏のチームは2014年9月に同社を設立し、国家CAD実験室と浙江省3Dプリンター実験室の資源を利用し、3D食品プリンターを独自に開発した。この3D食品プリンターはあんこやチョコレート、肉餡を使った月餅など、5つのシリーズで10種類以上の食材を印刷できる。さらにその原材料は市場監督管理部門のQS認証を得ているので安心して食べることができるのだという。
(人民網日本語版)
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