(資料写真:劇場アニメ「秒速五センチメートル」の名画面)
2007年に日本で上映した「秒速五センチメートル」は監督新海誠のアニメ映画作品である。繊細な感情と綺麗な画面が特に評価され、中国のアニメファンの中でも人気作だと言える。今年の6月に中国で実写映画化されると発表された。日本作品の中国化は珍しくない。「イタズラなKiss」から「花より男子」まで、中国版になっても放送されて以来人気は下がったことがない。
日本のアニメや漫画作品が中国で実写されたこともある。「テニスの王子様」がその成功の一例である。今回の「秒速」がストーリーも題材も日本要素が溢れているので、如何に中国化されるのが注目すべくキーポイントだと筆者は思う。「秒速」の中で、桜という要素は物語の季節の移り変わりを暗示しているし、主人公とヒロインの感情も心理の変化も桜に寄与している。「桜」だけでなく「電車」「コンビニ」なども、中国版では、これらの日本っぽいものを如何に違和感なしに処理するかも難しいポイントである。
「秒速」の中国版化が発表された直後、「ドラゴン桜」「深夜食堂」「プロポーズ大作戦」など一連の映像作品も中国版を製作するとの情報も発表された。
映像作品の輸入及びローカル化は近年よく見かける。中国のテレビ市場の規模は既に200億ドルを超えていて、世界第三位を占めている大市場である。経済の発展に伴い、消費者の文化と精神上の需要の大幅な上昇も見込める。中国はオリジナル作品の製作に精を尽くしていた以外に、国際的な協力も重視している。
韓国のドラマ、日本のアニメが中国の若年層を魅了している。その中、外国作品のローカル化は疑いなく優秀作品の輸入であり、若者の好感を得るためのトライでもある。そして、その根本的にあるのは、中国映像産業の自身の成長のための試みという目標だと筆者は思う。
(作者/向沁)
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