リオ五輪大会では、中国人選手が持ち込んだ蚊帳(かや)が「中国の秘密兵器」として話題を集めている。中国では数十元で売られている蚊帳が、海外の通販サイトでは最高数千元で売られているというから驚きだ。中国のネット利用者からは「リオに行って蚊帳を売りたい」などとの声も出ている。
蚊帳は中国の「秘密兵器」?
昨年末から、ブラジルではジカウイルスが猛威を振るっている。ジカウイルスは蚊を通じて感染することから、今回の五輪大会では、各国の代表団がいずれも、蚊を防ぐ衣類のデザイン、長袖 長ズボンの着用、各種の蚊よけスプレーの使用など、蚊を防ぐための工夫をしている。ブラジル政府も蚊の不妊化による対策に乗り出している。
だが選手らは、いくら完全武装していても、睡眠時の蚊よけが難題であることに気づいた。中国代表団の選手らは、中国から蚊帳を持ち込み、中国の蚊帳が人気を集めることとなった。多くの外国の選手らは、こんなに効果的なツールは見たことがないと驚いた。国外メディアは、中国の蚊帳について大量の報道を行い、「中国の秘密兵器」「最強の方法」「独創的」などと評価した。体操選手の馮喆は「微博」(ウェイボー)で、蚊帳を売ってくれないかと外国人に言われたとツイートしている。
「五輪仕様」の蚊帳、中国では20元から50元
北京青年報記者が通販サイト「淘宝」(タオバオ)で「リオ大会と同じ蚊帳」で検索したところ、馮喆らがネットに公開したのと類似した蚊帳の売値は20元から50元だった。モンゴルの「包」(パオ)のような形状の蚊帳は非常に人気で、最多で1カ月3000件余りが売れている。
米国の通販サイトでは20ドルから50ドルに
あるネット利用者は、同じ型の蚊帳が海外の通販サイトでは1千元以上で売られていることを発見した。北京青年報記者がブラジルアマゾン公式サイトに登録して調べたところ、ブラジルアマゾンには蚊帳のような商品は販売されていない。米国のアマゾンで売られている「包」式の蚊帳の値段は多くが20ドルから50ドルで、中国の6倍以上に達する。馮喆が公開した蚊帳に似た商品は、米国アマゾンで328ドル、つまり2000元近い値段が付けられていた。これほど大きな価格差に、ネット利用者からは「ブラジルに行って蚊帳を売りたい」「すぐに全世界でヒットするはず」「ビジネスチャンスが来た」などの声が出ている。
(チャイナネット)
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