新華網東京8月4日(記者銭錚)日本は事業規模28兆1000億円(1ドルは約102円)の新しい経済刺激案を正式に発表し、その規模は2009年の56兆8000億円と2008年の37兆円に次ぐもので、金融危機後に3番目に大きな規模の経済刺激案だという。
日本の新しい経済刺激案の狙いは、インフラ投資と公共サービスの改善にあり、またこの機に乗じて日本経済をデフレの沼地から引き出せるよう期待している。しかし、日本・安倍晋三首相に「未来への投資」と呼ばれるこの計画は、思い通りに発効することができるのか?失速する「アベノミクス」は再起動できるのか?
「アベノミクス」に局限性があることは、すでに多くのエコノミストの共通認識となっている。安倍首相は財政刺激の助けを借りて経済を復興させることを望んでいるが、その願いは恐らく再びむなしい結果に終わるだろう。
新しい経済刺激案の資金源から見ると、日本の国と地方の直接財政支出は7兆5000億円程度で、財政投融資は約6兆円、残りの約14兆6000億円は金融機関と民間企業の投資から来たものだ。
だが、いかにして資金源を確保するかについて、日本政府は頭を抱えている。日本の財政状況は本来、困難が多くて手が回りきらない。政府の債務総額は1,000兆円を超えている。2015年度の日本の財政黒字はわずか2,544億円で、マイナス金利を導入したことによって、日本政府が2016年度に節約できた国債の利子の支払額は1兆8千億円に上るが、両者を合わせても7兆5千億円にはるかに及ばない。
新しい経済刺激案を実施できるようにするため、日本政府は建設国債を増発する方針だが、財政の専門家はこれによって日本の財政状況がより一層悪化し、日本が2020年に財政黒字目標を達成することはさらに困難になると指摘している。
日本国内の世論は新しい経済刺激案は「吹き出した大きな泡」で、実際の効果は予測できないという見方が一般的だ。また、日本の今回の経済刺激案は多くの公共プロジェクトを含み、現金補助がある。日本共産党の志位和夫委員長はこのために経済刺激案を批判し、「破産した大型公共プロジェクトに資金をバラ撒くようなものだ。」と語った。
日本の『毎日新聞』は次のように報じた。日本に必要なことは目の前の景気ではなく、経済を長期的な成長の軌道に乗せるための政策を忍耐強く実施することだ。例えば、高齢化などに対して新しい経済刺激案は効果が低いと考えられる。
(新華社より)
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