北京市と上海市を結ぶ「京滬高速鉄道」が開通5周年を迎え、「2号線」建設が業界で関心を集めている。
京滬高速鉄道は「世界で最も収益力の高い高速鉄道」と称されるが、収益に関する具体的な数値は公表されていない。しかし7月18日、同鉄道のある株主が「毎日経済新聞」に対して明らかにした開示情報によると、2015年末時点の京滬高速鉄路股フェン有限公司の純資産は1311億7200万元、資産負債比率はわずか27.74%。2015年の営業収入は234億2400万元、純利益は65億8100万元だった。
中国鉄路総公司の公式サイトによると、京滬高速鉄道は2011年6月30日に開通したが、輸送旅客数はその後半年間だけで延べ2415万人、2015年は年間で約1億3000万人に上った。試算によると、同鉄道の2015年の旅客1人当たりの平均収益は約50元に上る。
■京滬高速鉄道2号線の開通は未定
上場への期待感や、京滬高速鉄道の輸送力が飽和状態に向かっていること、順調に収益が上がっていることなどから、京滬高速鉄道2号線建設への期待が高まっている。
直近では、李克強総理が6月29日に国務院常務会議で「中長期鉄道網計画(2016-2030)」を通過させたことが注目されている。公式発表の見取り図には、「京滬高速鉄道2号線」と明記されてはいないが、「北京—天津—浜州—濰坊—臨沂—淮安—揚州—上海」と書かれている。
業界関係者は、「計画見取り図にもう1つの路線の原型が書かれているものの、 『十三五』(第13次5カ年計画、2016-2020)にも『中長期鉄道網計画(2016-2030)』にも『京滬高速鉄道2号線』に関する具体的な記述は無い」と指摘。地方政府の強い希望はもっともだが、2号線の開通は着工や工事期間などを含め、工程がかなり複雑になると予想され、タイムテーブルは不明だとしている。
(チャイナネット)
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