新華網北京7月13日 外交部の陸慷報道官は12日、フィリピンの南中国海仲裁案の最終裁決に関する日本の外相の態度表明について記者の質問に答えた際、日本側が真に中日関係と地域の平和・安定の大局から出発し、南中国海問題を煽り立てるやり方を反省し、南中国海問題に介入したり、それについて大げさに騒ぎ立てることを止め、誤った道を歩けば歩くほど遠くへ行くようなことをしないよう望んでいると表明した。
ある記者が「日本の外相は仲裁裁判所が発表した最終裁決について『国連海洋法条約』の関連規定に基づいて、裁決が最終結果として当事国に対し法的拘束力を持ち、当事国は裁決を受け入れる必要があると述べ、また、当事国が裁決を受け入れるよう強く期待すると述べた。中国側はこれに対しどのように評論するか?」と質問した。
陸報道官は次のように述べた。我々は日本側の態度表明に気づいている。フィリピン・アキノ3世政権が南中国海仲裁案を一方的に提起し、その推進に固執する目的は、中国の南中国海における領土主権と海洋権益を否定し、フィリピンが中国領土を不法に占拠した事実を覆い隠すことにある。周知のように、仲裁裁判所の構成は、国際海洋法裁判所(ITLOS)の前任の裁判所長である日本籍の柳井俊二裁判官が一手に請け負っているものだ。また、柳井氏は同時に安倍晋三首相の「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」の座長も務めており、安倍首相の集団的自衛権の解禁に協力し、第二次世界大戦後の国際秩序の束縛に対して挑発している。この点から、仲裁裁判所が設立当初からすでに政治化していたことが見て取れる。当仲裁裁判所の設立は合法性を持たず、その越権して審理を行い、それにより下されたいわゆる裁決は不法かつ無効なものだ。中国側はすでに、仲裁案を受け入れず、参与せず、いわゆる裁決を認めないという確固たる立場を何度も説明してきた。
陸報道官は更に次のように述べた。日本は戦後の国際秩序を尊重するべきだ。日本側が真に中日関係と地域の平和・安定の大局から出発し、南中国海問題を煽り立てるやり方を反省し、南中国海問題に介入したり、それについて大げさに騒ぎ立てることを止め、誤った道を歩けば歩くほど遠くへ行くようなことをしないよう望んでいる。
(新華社より)
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