2016年上半期の外資系企業による日本企業の資産買収額は総額3兆8000万円(約370億米ドル)で、前年同期比で77%増加、9年ぶりの高水準となった。一方、日本企業による海外M&A規模は同70%減の1兆9200億円で、過去最高となった昨年を下回った。
このところ、危機に直面する日本企業が外資に救済されるケースが目立つ。鴻海(ホンハイ)精密工業によるシャープ買収や、美的集団による東芝の白物家電事業買収などがその例だ。聯想集団によるNECとのパソコン事業合弁会社の株式取得の見通しも報じられた。ここ6カ月で外資による日本企業の買収額は前年同期の4倍に当たる1兆7300億円に達した。
年初来の円高で日本企業の買収コストは上昇している。JPモルガン証券の土居浩一郎エグゼクティブディレクターは「日本企業に関心を示すアジア企業が多いが、その狙いの中心はブランド価値と技術だ」と指摘する。
日本の業界再編も影響する。日産自動車は三菱自動車への出資を通じて緊密な資本業務提携を結び、新日鉄住金は日新製鋼の買収により、中国・韓国のライバルに対抗しようとしている。
(チャイナネット)
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