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失われる男らしさ? 男子生徒を「救う」必要はあるか
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2016-07-03 14:17:07 | チャイナネット | 編集: 王珊寧

 米紙「ニューヨーク タイムズ」の中国語ウェブサイトにこのほど、「失われる男らしさ?男子生徒を『救う』ために男性教師を急募する中国の学校」と題された記事が掲載された。これによると、中国の基礎教育の分野では、教師の男女比が著しい不均衡を呈しており、「中国の教育者は、男性教師の不足が、臆病で自己中心的で女の子のような男子世代を生んでしまうのではないかと心配している」。

 男子は本当に救わなければならないほどの危機に直面しているのだろうか。危機を主張する人々は、男子生徒が近年、勇敢さや意志の強さ、責任感などの男性らしさに欠け、女性化の傾向がいよいよ深刻化しており、教育によってこれを「救う」必要があると訴える。私も確かに、一部の教師から、現在の男子生徒は女子生徒よりもめそめそとしており、尻込みしがちで弱々しいという話を聞いている。学業レベル全体も女子生徒に及ばないという。

 だがこの問題は、現段階の中国に特有のものというわけではない。まずは、情報時代に突入した世界においては、これまで男性が主導して来た仕事でも、女性の熟練が可能となり、時にはより優れた能力を発揮するようになっている。社会は女性らしさをより評価するようになっており、それは西洋の社会においても同様である。またもう一方で、世界各国の映画スターの性別の特質も現在、より曖昧になりつつある。「偶像」(アイドル)の振る舞いが児童に与える影響は大きく、一部の男子生徒が女性のようなしとやかさを身につけるようになるのもおかしくはない。同時に、一部の女子生徒にも、勇敢さや意志の強さ、負けず嫌いといった男性化の傾向が現れている。こうした性的役割の多元化は、社会発展の環境と調和を支えるものと言える。それを「救おう」というのは、伝統的な「男権」時代のままの考え方の表れでしかない。現代社会において男子に求められているのは「救い」ではなく、役割の「革命」なのではないかとも言える。

 中国では、幼稚園や小学校の男性教師の数が非常に少ないのは事実だが、中高や大学になると男性教師の割合がぐっと増す。生徒が男性教師の影響を受ける機会は教育プロセスの全体を通じた総量としては問題なく、影響を受ける段階が異なるだけである。こうした観点から言えば、「男子の危機」は事実上、誤った命題と言える。こうした危機が本当に存在しているとしても、学校教育との因果関係は認められない。

 優れた教育とは一種の合力である。国家が、「尚武、尚実」(武を尊び、実を尊ぶ)を教育の旨として国民の強壮な身体と勇敢な精神、社会的責任を重んじ、保護者が、家と国に対する思いの養成を子どもの教育の第一に置き、学校が、心身の健康や責任感などの核となる素養を持った学生の育成を進めれば、強壮な青少年らは、男子 女子を問わず、力強い新たな中国を形作る力となっていくはずである。(文:鄭イ 北京師範大学教育学部教授、「イ」は草冠に「威」)

 

(チャイナネット)

 

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失われる男らしさ? 男子生徒を「救う」必要はあるか

新華網日本語 2016-07-03 14:17:07

 米紙「ニューヨーク タイムズ」の中国語ウェブサイトにこのほど、「失われる男らしさ?男子生徒を『救う』ために男性教師を急募する中国の学校」と題された記事が掲載された。これによると、中国の基礎教育の分野では、教師の男女比が著しい不均衡を呈しており、「中国の教育者は、男性教師の不足が、臆病で自己中心的で女の子のような男子世代を生んでしまうのではないかと心配している」。

 男子は本当に救わなければならないほどの危機に直面しているのだろうか。危機を主張する人々は、男子生徒が近年、勇敢さや意志の強さ、責任感などの男性らしさに欠け、女性化の傾向がいよいよ深刻化しており、教育によってこれを「救う」必要があると訴える。私も確かに、一部の教師から、現在の男子生徒は女子生徒よりもめそめそとしており、尻込みしがちで弱々しいという話を聞いている。学業レベル全体も女子生徒に及ばないという。

 だがこの問題は、現段階の中国に特有のものというわけではない。まずは、情報時代に突入した世界においては、これまで男性が主導して来た仕事でも、女性の熟練が可能となり、時にはより優れた能力を発揮するようになっている。社会は女性らしさをより評価するようになっており、それは西洋の社会においても同様である。またもう一方で、世界各国の映画スターの性別の特質も現在、より曖昧になりつつある。「偶像」(アイドル)の振る舞いが児童に与える影響は大きく、一部の男子生徒が女性のようなしとやかさを身につけるようになるのもおかしくはない。同時に、一部の女子生徒にも、勇敢さや意志の強さ、負けず嫌いといった男性化の傾向が現れている。こうした性的役割の多元化は、社会発展の環境と調和を支えるものと言える。それを「救おう」というのは、伝統的な「男権」時代のままの考え方の表れでしかない。現代社会において男子に求められているのは「救い」ではなく、役割の「革命」なのではないかとも言える。

 中国では、幼稚園や小学校の男性教師の数が非常に少ないのは事実だが、中高や大学になると男性教師の割合がぐっと増す。生徒が男性教師の影響を受ける機会は教育プロセスの全体を通じた総量としては問題なく、影響を受ける段階が異なるだけである。こうした観点から言えば、「男子の危機」は事実上、誤った命題と言える。こうした危機が本当に存在しているとしても、学校教育との因果関係は認められない。

 優れた教育とは一種の合力である。国家が、「尚武、尚実」(武を尊び、実を尊ぶ)を教育の旨として国民の強壮な身体と勇敢な精神、社会的責任を重んじ、保護者が、家と国に対する思いの養成を子どもの教育の第一に置き、学校が、心身の健康や責任感などの核となる素養を持った学生の育成を進めれば、強壮な青少年らは、男子 女子を問わず、力強い新たな中国を形作る力となっていくはずである。(文:鄭イ 北京師範大学教育学部教授、「イ」は草冠に「威」)

 

(チャイナネット)

 

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