ブラジルのリオ五輪の開幕まで残すところ60日未満となり、五輪ムードが高まってきた。時差が11時間あり、最も速い便でも25時間かかるが、リオ五輪と中国はそれほど遠く離れていない。五輪の建築物から地下鉄、五輪の公式ウェアからマスコットに至るまで、「メイド・イン・チャイナ」が五輪のあちこちで輝きを放つことになる。
インフラ 高品質の中国ブランド
リオ五輪の投資額が最大規模のインフラプロジェクト、地下鉄4号線が乗客を乗せない試運転を開始し、8月1日に正式に開業する予定だ。
この「五輪地下鉄」と呼ばれる地下鉄を走るのは、中国製の列車だ。中国中車長春レール客車株式有限公司が生産した列車は、昨年内にすべて交付された。高品質で故障が少ない現代的な列車は、好評を博した。
五輪開催中、このメイン会場「五輪公園」と市街地を結ぶ地下鉄は、毎日30万人の乗客を輸送する予定だ。ピーク時には、道路上を走行する自動車を毎日2000台減らす。リオ市街地から五輪中心エリアへの移動時間を、約30分に短縮する。
リオデジャネイロ州交通当局の責任者は、「中国製の地下鉄車両は、リオ地下鉄1号線・2号線で数年運行している。リオ政府と市民は非情に満足しており、100%受け入れている。そのため五輪線路のほとんどに、中国製の列車を使用している」と話した。
競技場の内外、中国の元素があちこちに
リオ五輪の聖火は現在、ブラジル国内でリレーされている。今年の聖火リレー公式ウェアのサプライヤーは、中国のスポーツウェアブランドの「361°」だ。361°は他にも、五輪ボランティア、技術者などのウェアも提供。情報によると、同社は五輪のサプライヤーに選ばれるまで、1年間に渡る厳しい選考と審査を受けていた。
リオ五輪のマスコット「ヴィニシウス」の人形も、同じく中国製だ。リオ五輪の公式エンブレムとマスコットは、中国企業の華江文化が生産。「華江」のマークが入った五輪記念品が、すでに五輪公式ショップに陳列されている。
華江文化は五輪の古顔だ。同社は2008年と2012年の五輪で、五輪エンブレムのフランチャイザーだった。五輪はマスコットの布の材質、加工技術、デザイン、マークの印刷のすべてに厳しい規定を設けている。華江文化はわずか5ヶ月で、デザインから製造の全過程を終えた。今年5月現在、60万個以上のマスコットが、義烏からリオに飛んでいる。
最も重要な安全保障分野で、「メイド・イン・チャイナ」は安全な五輪に向け「千里眼」を提供する。中国企業の同方威視と浙江大華は五輪開催中、X線安全検査設備と監視カメラを提供する。
同方威視は2014年、ブラジルW杯に600台の安全検査設備を提供していた。W杯まで2か月内に、同社は600台以上の安全検査設備をブラジルに輸送し、調整・取付・研修などを終えた。現地化の努力、高い製品品質と市場の認知度により、これらの「メイド・イン・チャイナ」は信頼を勝ち取った。
(チャイナネット)
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