新華社ソウル4月26日(新華社記者/蘆娟 姚琪琳)世界中国学フォーラム東アジアサブ・フォーラムが22日から23日にかけて、韓国の首都ソウルで開催され、中国経済の新常態(ニューノーマル)及び地域経済発展の見通しはフォーラムに出席した専門家が関心を寄せる注目の話題となった。
中国経済の新常態が北東アジア経済に影響を及ぼす
中国(海南)改革発展研究院の遅福林院長は、次のようにみなしている。中国の経済成長モデルの転換と構造改革は、今後5年間に6%~7%の中速成長の実現を支えることができるだけでなく、同時に、北東アジア各国の発展に広範な市場や協力の空間も与えることができるだろう。2020年までに、世界経済成長に対する中国の貢献度は25 %~30 %の間に安定するものと推定される。
韓国高麗大学アジア問題研究所の李鐘和所長は、大多数のアジア諸国における最大の貿易相手国として、中国経済の安定的な発展はアジア諸国にとってとりわけ重要だ。それだけでなく、世界金融と通貨システムにおける中国の地位も日増しに際立っている。よって、中国の構造的な改革はたいへん重要で、韓中両国は経済協力を深めねばならないと述べている。
韓国・西江大学国際大学院の金時中教授は、実体経済の新たな成長エンジンが現れつつあり、中国経済が「ハードランディング」に陥ることはなく、近いうちに深刻な金融危機が起こることもありえないと語っている。
「一帯一路」が地域経済の発展を後押しする
フォーラムに参加した専門家は、「一带一路(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)」が地域経済の発展の実現に対し不可欠な役割を果たしているとみなしている。
中国人民大学国際問題研究所の王義桅所長は、「一带一路」の目的は沿線諸国の共同繁栄や文明の共同復興を実現させ、世界経済回復のエンジンになることにあると指摘する。
モンゴル科学アカデミー国際関係研究所の主任研究員、那・図木爾氏は、巨大な 経済的潜在力を持つ国際的な通路として、中蒙露経済回廊の建設はきっと北東アジアひいては世界の経済構造に重大な影響を及ぼすだろうと述べている。
シンガポール南洋理工大学人文社会科学院院長、南洋公共管理大学院院長の劉宏氏は書面発言の中で、「一带一路」は多くの国々に及んでおり、当地の視野や参与がこの提案の実施に不可欠な役割を果たしてきた。よって、「一带一路」建設を推進する際には、人員、資本、技術及び情報という分野の枠を越えた流動に注目すべきだと指摘している。
(新華社より)
関連記事: