国家統計局がこのほど発表した今年4月の全国大中都市70カ所の分譲住宅価格の変動状況データによると、新築分譲住宅(社会保障対策用住宅を含む)の価格が前月より上昇したのは65都市で、前月より3都市多かった。上昇幅最大は合肥の5.8%だった。「北京日報」が伝えた。
4月は全国的に不動産価格が持続的な上昇傾向を示したが、都市別にみると新たな変化も生じており、一線都市の上昇幅が全体として縮小した。同局城市(都市)司の劉建偉シニア統計師の説明によると、「北京、上海、広州、深センの4都市の新築分譲住宅と中古住宅の価格の前月比上昇幅はいずれも縮小し、深センに至っては中古物件が値下がりした。その一方で、二線都市の一部では新築住宅価格の前月比上昇幅平均が前月より拡大し、一線都市の上昇幅を超える都市もあった。大まかな計算では、4月の新築分譲住宅価格の総合的な前月比上昇幅平均は一線都市が前月比0.7ポイント縮小し、二線都市が同0.3ポイント拡大し、三線都市が同0.2ポイント拡大した」という。
データをみると、一線都市の中では、上海の新築物件の価格上昇幅がトップで、前月比3.6%上昇した。北京は2位で同3%上昇、広州は同2.4%上昇。これまでずっとトップだった深センは同2.3%にとどまり、前月比1.4ポイント低下した。
偉業我愛我家集団の胡景暉副総裁は、「不動産市場にとって好材料となる税収政策など一連の政策がうち出され、一線・二線都市の不動産のこのたびの取引量の増加と価格の上昇の流れを支えることになった。3月以降、一線都市が不動産購入制限政策で徐々に引き締めをはかり、一部の都市で不動産購入のハードルが上がると、政策の効果はすぐに出て、4月には一線都市の不動産価格上昇幅が縮小した」と話す。
中古物件の価格は、北京の前月比上昇幅が最大で3.7%になった。注目されるのは、深センの中古物件価格が前月比で初めて低下したことで、マイナス0.4%だった。4月の新築物件の価格上昇幅が70都市で最も大きかったのは合肥で5.8%に達し、前月比0.4%上昇した。次は廈門(アモイ)の5.3%。このほか南京、天津、福州、恵州なども上昇幅が大きかった。合肥は中古物件の上昇幅も70都市中最高で、6.8%に達した。
業界では、「一線都市の不動産価格は高く、投資資金や投機資金の一部が一線都市を引き上げて、二線都市に流れ込み始めている。こうして一部の二線都市の価格上昇幅が一線都市を上回るようになった」との見方が出ている。一線都市の不動産調整政策による引き締めの影響を受けて、一部の二線・三線都市では不動産購入予定者が自分たちの住む都市でもさらに制限が加えられることを懸念するようになった。そうして起きた「パニック心理による衝動買い」が、二線・三線都市の不動産取引件数と不動産価格をますます押し上げているという。
(人民網日本語版)
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