注目を集めている江西省南昌市・前漢海昏侯墓の発掘作業。筆者は9日午後、文化財保護センターを取材し、被葬者である前漢の第9代皇帝・劉賀(りゅうが)の内棺を見学した。南昌日報が伝えた。
同センターのホールの真ん中に、棺が蓋を開けた状態で置かれている。内棺と棺床は圧迫されて一つになっていた。内棺で最も目を引くのが金縷琉璃(るり)席。琉璃席は、2000個以上の小さな琉璃でできており、琉璃と琉璃の間に金縷がある。中国国家文物局に所属する南昌駐在の前漢海昏侯墓専門家グループの一員、中国社会科学院考古学研究所の研究員・李存信氏は取材に対して、「琉璃席はこれまでにも漢墓で発見されたことがある。でも、これほど美しい金縷琉璃席は非常に珍しい」とし、「被葬者が太っていたのか痩せていたのかははっきりしない。しかし、被葬者の下に敷かれている琉璃席の長さから劉賀のおよその身長は分かる。琉璃席の長さは約180センチで幅は約65センチ。劉賀の身長は170-175センチと見られる」と説明した。
同墓からは、大量の木簡・竹簡や「孔子屏風」が出土しており、劉賀は読書家であったことが分かっており、内棺から発見された文化財もそれを証明している。内棺の中央、私印が発見された劉賀の遺骨の腰の右側から、書刀(木簡・竹簡に文字を書いたり修正したりする刀)が発見された。李氏は、「この書刀は、劉賀の読書人としての一面を反映している」と分析している。
(人民網日本語版)
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