(写真はネットより)
新華網北京5月13日 (記者/馮武勇) 日米両政府は10日、米国のオバマ大統領が5月下旬、日本の三重県で開催される主要7カ国首脳会議に出席し、会期中に広島を訪れると発表した。
1945年8月、当時の米国のトルーマン大統領が投下指示書に署名し、米軍は広島と長崎に前後して原子爆弾を投下し、日本軍国主義の敗北を加速した。戦後70年間に、米国の現任大統領が広島を訪れたことはない。世界で初めて原爆を投下された都市、広島は戦争と平和、加害と被害、歴史と未来という複雑な記憶が交錯している。
間もなく8年の任期が満了するオバマ大統領はいくつかの「最初」の行動を行った。米国初の黒人大統領、戦後初めてノーベル平和賞を受賞した現職米国大統領、約90年ぶりにキューバを訪問した米国大統領などだ。5月の広島訪問でまた一つ「最初」の行動が増える。広島を訪問する初めての米国の現任大統領になる。
米国政府はオバマ大統領は広島で謝罪などを表明しないと繰り返し強調している。米国大統領府のアーネスト報道官は2日、オバマ大統領は日本が1945年に原子爆弾の爆撃を受けたことで謝罪を受けるべきだとは考えていないと断言した。 オバマ大統領にとって、広島訪問は一種の「誘惑」で、日本の安倍首相にとっては、ほとんど用意周到な計算と言える。
10日夜、安倍首相はオバマ大統領の広島訪問決定について、首相官邸記者団に感想を述べた。テレビ局が放送したインタビューで、安倍首相は「心から歓迎の意を表す」と語った際に、声を震わせていた。
日米関係史にしても、第二次世界大戦のファシズム戦争史にしても、広島と長崎は真珠湾、南京などと同じように、象徴的意義を多く含む地名だ。だが、安倍首相をはじめとする一部の歴史修正主義勢力の目に映るものは、広島は日本の第二次世界大戦の侵略者というイメージを薄れさせ、戦争の「被害者」イメージを作り上げる道具に過ぎない。安倍首相の計算では、パフォーマンスの舞台のために、米国の指導者よりも大物で、より人目を引き、自身のための政治的資本になり得る人物はいないと見ている。
日程によると、5月27日、主要7カ国首脳会議終了後に、安倍首相はオバマ大統領に同行して広島に向かう。このパフォーマンスは各自が必要とするものを受け取り、すぐに解散するものでしかない。
(新華社より)
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