「中国の爆買いが日本の木材分野にも及んでいる」先日の日本のマスコミの報道に中国の多くの読者が驚きを隠せないでいる。「中国では環境保護のために天然林の伐採が制限されており、供給不足になっている 。」 筆者の見たところ、日本では誰も林業問題などに関心を持っていない。しかし中国人に好意を寄せる日本人が多くないなか、仮に中国企業が日本で山林を購入したり、廃材を輸入したりしたら、すぐに「中国人が日本の山林を狙っている。木材を爆買いしている」というニュースになるのである。
林野庁での課長職を辞し、山口県萩市の実家に戻った坪井さんは、今、数平方キロの場所で林業を営む農民である。「山の値段は1万円。交通が不便でほとんど価値のない山地を欲しいという者などいない」(坪井さん)。 元林野庁の公務員である坪井さんはその責任感から、毎日電動のこぎりをかついで山に登り、過密な樹木を伐採している。しかし長年放置されてきた荒山に経済的価値はない。さらに大きな問題は山崩れを引き起こしたり、政府が経費負担をせざるをえないことである。 「切り出した木材を山から運び出すには1万から2万円かかる。それに反して木材自体の価値は5000円ほどしかない」。いい木材ならば値段はいくらか高いが、規模が大きくなければ基本的に赤字である。日本に伐採で利益を稼いでいる企業が少ない理由であるという。