新華網北京5月4日(記者/閻潔)日本は3日、平和憲法の発効から69周年記念日を迎える。「護憲派」と「憲法改正派」が同日、各地で集会を開き、各自の意見を述べる。アナリストは次のように分析する。日本の国会参議院選挙で「3分の2」の議席を獲得する際の障壁を突破するため、安倍首相は野党陣営の憲法改正派に再三にわたり「目でこっそりと情を伝える」ことによって誘い込んでいる。だが、各政党で憲法改正の議題に対する立場が異なり、安倍首相が憲法九条改正という最終目標を達成するのは「至難の道」と言える。
【「段階的な進行」は功を奏し難い】
安倍首相とその執政党の自由民主党は憲法改正を懸命に画策し、日本の戦争参加を禁止する憲法九条に特別に照準を合わせている。
憲法改正は国会参議院と衆議院でそれぞれ3分の2以上の議員が賛成する必要がある。自民党と公明党による連立政権のもとで現在は衆議院の議席が3分の2を超えているが、参議院はこの割合に達していない。安倍首相は今年夏に行われる参議院選挙でこの障壁を突破することを望んでいる。これを受けて、安倍首相は公明党と結束するほか、連立政権以外の政党と議員を呼び込む意向もある。
共同通信社はある自民党幹部の話を引用して、安倍首相のこの戦略は、自民党が参議院選挙の前に、憲法改正の議題について「太極拳をする」(速度なしでゆっくりする態度をとる)、各党派との討論と協議に十分な空間を形成する可能性があること意味すると伝えた。
このメディアの解説によると、自民党は憲法改正に合わせて「段階的に進行する」戦略を策定、即ち憲法九条改正という最終目標を達成するまでに、異議の少ない条項から着手している。一方で、冷静に見ると、憲法改正について衆参両院で3分の2以上の議員の賛成を得たとしても、各党派が注目する内容がそれぞれ異なる点を考慮すると、憲法改正の実質的な見通しは明るいとは言い難い。
【反対の声が沸き上がる】
共同通信社によると、安倍首相が党首を務める自民党が一部の憲法の条項を改正できたとしても、日本の民衆から反対の声が沸き上がり、憲法九条の改正で強力な抵抗に遭うことは疑いない。
このメディアが4月30日に発表した最新の民意調査結果によると、国民の56.5%が安倍首相の執政期間の憲法改正に反対し、賛成は33.4%だった。また、『朝日新聞』電子版が4月29日に公表した民意調査結果で、憲法改正に反対する人が支持者を大幅に上回ることがわかった。
(新華社より)
関連記事: