年に一度の就職活動の最盛期「金三銀四(3月と4月)」と呼ばれるシーズンがやってきた。今や90年代生まれの若者たちが就職活動の主役だ。求人サイトの智聯招聘は11日、国内初の90年代生まれの若者たちの職場に対するニーズをまとめた調査報告書を発表した。90年代生まれの求職者たちは高い待遇よりも夢を求めるという点で、80年代生まれや70年代生まれの求職者と大きく異なっている。北京青年報が伝えた。
報告書がまとめた「90年代生まれにとっての職場イメージ」によれば、70年代生まれや80年代生まれが安定して待遇の高い仕事を望むのと異なり、90年代生まれは一般的に仕事はあくまで生計を立てる手段であり、趣味や意義のある人生を送ることがより重要だと考えていることがわかった。また90年代生まれの若者の62%は、職業を選択する上で、自身の興味や将来性をより重視すると回答し、給与や待遇をまず優先的に考えると回答したのはわずか38%にとどまった。同時に、90年代生まれは職業を選択する際に、将来的な前途が有望であるかをより重視しているため、「給与が多くて仕事が少ない」というのは決して彼らが追い求める業務態度ではない。90年代生まれが希望する職場環境に関するアンケートでは、実に81%にのぼる90年代生まれが忙しく充実した職場環境での昇進を望んでおり、平凡で安逸な業務に従事し、より気楽な日々をおくりたいと希望する90年代生まれはわずか20%だった。特に注意を引いたのは、90年代生まれは残業を厭わないものの、「直属の上司が退勤しないため、自分も退勤できない」といったような理由での残業は受け入れられないとしている点だ。自由な気風を追い求める彼らのほとんどが、職場でのゴシップや暗黙の了解といったものに対し、はっきりとした不快感を示している。
調査ではこのほか、北京、上海、広州、深センの一線都市が90年代生まれの若者を引き付ける魅力が次第に失われていっていることも明らかになった。約半数のアンケート回答者は、発展していく適したチャンスがあるならば、二線、三線都市で最初の仕事を始めても良いと回答している。智聯招聘のビックデータによれば今年春、各都市で求職者が平均して投函した履歴書数のトップ10にランクインした都市の中で、成都市、西安市、天津市などの新しい一線都市で求職者が投函した履歴書の平均数は深センや上海とそれほど差が無かったという。二線、三線都市の経済的な発展や、地域の影響力、生活費などの面での優位性がますますはっきりしてくるにつれて、北京、上海、広州、深センは90年代生まれの求職者たちにとって唯一の選択ではなくなってきている。
(人民網日本語版)
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