新華網北京4月6日(記者/彭茜)プログラミング言語を数行変えるだけで、普通の人間が簡単に細胞機能を改造できる――SF小説のような発想が現実になった。米マサチューセッツ工科大学(MIT)の生物工学研究者はこのほど、DNA(デオキシリボ核酸)の複雑な「生物回路」を迅速に設計し、生細胞に新たな機能を与える一種の「プログラミング言語」を発明したと発表した。
主な研究者の1人である、MIT生物工学教授のクリストファー・ヴォイト(Christopher Voigt)氏の紹介によると、このプログラミング言語を使用し、コンピューター上でプログラミングするのと同じようにプログラムを書き換えたDNAシーケンスを細胞に組み込めば、生物回路が細胞内で機能し始める。
このプログラミング言語が優れているのは、使用者に遺伝子工学に関連する専門的知識が要求されない点だ。同教授によると、高校生でも研究チームのウェブサーバーにアクセスしてプログラムを作成し、特定の機能を持つDNAシーケンスを得ることができる。今後、研究チームは設計用のユーザーインターフェイスをウェブで公開する計画。
この発明は「合成生物学」の発想によるもので、コンピューター作業の原理を利用し、バクテリアをハードウェア、遺伝子をソフトウェアに見立て、人工の新たな生物体を組み立てるという仕組みとなっている。
(新華社より)
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