無印良品の金井政明 代表取締役会長
日本のブランド「無印良品」のグローバル フラッグシップ ストア「無印良品上海淮海755」が2015年12月12日に正式にオープンした。現在、無印良品は全世界25の国と地域にまで成長し、営業収入は2千億円を上回っており、グローバル化に最も成功した日本ブランドの一つだ。無印良品はどのように大衆ファンを獲得したのだろうか。将来の発展にどのようなビジョンを持っているのだろうか。現在、良品計画の金井政明 代表取締役会長が北京人文芸術センターを訪れ、「企業理念に基づいた経営管理」についての無印良品の戦略と理念を会場の観衆に向けて説明した。人民網が伝えた。
豊かになるほど不安定に 現代生活のニーズを再検討
金井会長がまず見せた60年前の写真に人々は深く印象付けられた。モノクロの写真の中で、少女が無邪気な笑顔を見せており、働き盛りの男性が集まり餅をついている。金井会長は「謙虚、誠実、忍耐、協力し合い、希望」という言葉で当時の人々を例えた。しかしながら、時がめぐりGDPは60倍に成長したものの、人々は「傲慢、責任転嫁、わがまま、不安」に変わってしまったという。
「現代の人々はまさに『家畜化』の一途を辿っている」と金井会長は嘆く。彼は「現代人たちは身の回りにいる家畜と同じで、社会が必要とする能力は発展を遂げ、無用な能力は退化している。したがって現代人が現在の状態を再検討することが急務であり、生活自体をより自分らしく変えることが必要だ」と続ける。
同社が2003年に始めた世界各地域の暮らしに根ざした良品を見つけ商品にするという「found MUJIプロジェクト」では人々をより深く「生活の原点に回帰」させた。2015年9月、found MUJI展が上海で開催された。すでに忘れ去られた、もしくは間もなく人々の生活から消え去る品々がMUJIの理念のもとで生まれ変わり、改めて現代人の前に姿を現した。