22日は、二十四節気の一つの冬至。1年で夜の長さが最も長く、昼の長さが最も短い日だ。寒い冬の日であるため、多くの人はこの日、家にこもって、9日間を1つの単位とし、冬至から春までの9日間を9回数える歌「数九歌」を子供に教えたり、春を待つ絵「九九消寒図」に書かれた梅の花びらを赤く塗りつぶしたり、翌年の豊作を祈って占いをしたりする。もちろん、この日に、ご馳走を食べるという習慣もある。食べるものも餃子だけではない。人民日報海外版が報じた。
墓参りやこの日に給料も
中国では以前、労働者が冬至の日に雇用者から賃金をもらい、家に帰るという習慣があった。また、雇用者は、宴席を設けて労働者をもてなし、次の年の仕事について話し合った。田舎では、今でもこの習わしが残り、冬至に宴席を設ける企業もある。
冬至は「春節(旧正月)」と同じほど大きな祭日と言われて、この日にお墓参りをするという習わしもある。例えば、福建省泉州市では、普段ほかの地域で働いている人も冬至の日には実家に戻り、お墓参りをする習慣がある。毎年4月にある清明節と並んで、先祖を祭る春季と冬季の2大祭りとして非常に重視されている。
北方は餃子、南方は湯円
冬至の日に食べるご馳走はさまざまだ。中国北方地域では餃子を、南方地域では湯円(モチ米粉を練って作った餡入り団子)を食べる習慣があることはよく知られている。
河南省には、冬至の日に餃子を食べて、医学上の功績から医聖と称えられる中国後漢(25-220年)の医師・張仲景を偲ぶ習慣がある。張仲景が故郷に帰った際、雪が降る寒さであるにもかかわらず、服を十分に着ることができず、寒さで耳が冷え切っている人々を見て心を痛めた。そして、弟子に小麦粉を耳のような形に練り、鍋で煮させて、それを人々にふるまった。すると、人々の耳も温まり、よくなった。それから、冬至になると、人々はそれをまねて、耳のような形をした餃子を食べるようになった。「餃子を食べなければ、耳を失う」という言葉もある。
浙江省の人々は冬至の日に、湯円を食べる。「円」は、「団らん」、「円満」を意味する。作り方は、もち米の粉にお湯を混ぜて練り、それを一つずつ団子の形にする。それを煮た後、大豆の粉をまぶす。この過程を、浙江省台州市の方言では、「擂(レイ)」と呼ぶため、冬至の日に食べる湯円は「擂円」と呼ばれている。大豆の粉は、大豆を炒めた後粉にし、黒砂糖を混ぜているため、香りがよく甘い。そのため、もち米で作った柔らかい団子にまぶして食べると、一層食欲をかき立てる。
(人民網日本語版)
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