今年の「海淘(海外通販)」では、「大麦若葉青汁」なる健康食品の人気がすごい。日本商品を代理購入する業者のほとんどの店舗で青汁商品を取り扱っている。売り手側はデトックス効果、酸性 アルカリ性体質のバランシング、ダイエット効果等を謳っており、特に一部の若い女性から支持されている。科技日報が伝えた。
青汁には本当にそんな多くのすばらしい効果があるのだろうか?そこで植物分子生物学と食品科学の専門家に取材した。
デトックス自体が疑似科学
青汁は基本的に緑葉野菜のしぼり汁を乾燥させるか、植物組織を乾燥し粉末状にして製造している。もし野菜のしぼり汁を乾燥させている場合、それ自体に食物繊維、特に粗繊維が含まれない。広告で掲載されているその製造方法をみると、青汁は植物組織中の水分と粗繊維を取り除いた残りの成分を乾燥させ製造している。そのため食物繊維で腸内の毒素を排出する作用は微々たるものだ。また植物組織を粉末状にして製造している青汁の場合、その食物繊維の含有量は普通の野菜と変わらず、しかも質量保存の法則からみても、1袋3gの青汁の粉が350gの新鮮な無農薬緑葉野菜から作られているというのは虚偽の宣伝であるといえるだろう。
専門家は「デトックスとは実は売り手側が作り上げた疑似科学である」と消費者の注意を促す。またいわゆる毒素とはとても広範な意味をもち、人体においては老廃物や有毒物質の総称となる。「人体にはもともと肝臓という最大の解毒器官があり、デトックスする必要など無い。もし肝臓でも分解できないような有毒物質が体内にある場合は、どんなデトックス食品を口にしても意味はない。すぐに医者にかかるべきだ。」と専門家は語る。