【新華社上海10月26日】米連邦準備理事会(FRB)による年内利上げ観測、継続的なドル高、人民元の切り下げなどの多くの要因の影響を受けて、中国の外貨準備高は5カ月連続で減少し、市場の注目を集めている。アナリストは、8月の外貨準備高の減少幅と比べて、9月の減少幅は著しく縮小し、マクロ経済は変動しながら底打ちに向け、外貨準備高は今後、小幅な減少に留まると予測している。
これらの外貨準備高はどこに行ったのか。外貨準備高の規模が変動する要因は何なのか。
中国金融先物取引所研究院の趙慶明チーフマクロ研究員は主に4つの要因があると分析する。
一、企業と住民の外貨保有意欲が高まっている。
二、中央銀行の外貨市場への介入。
三、過去1年間に、ドルの為替レートが国際市場で上昇した。外貨準備高中のドル以外の資産をドルに換算する際に、規模が縮小し、外貨準備高の額面価値が減少したが、実質的な損失ではない。
四、外貨準備高の投資損益。
中国社会科学院金融研究所の楊涛所長補佐は、次のような見解を示した。短期的に見ると、外貨準備高の減少幅は縮小しており、米連邦準備理事会の金利引き上げ観測が変化し、資本流出の衝動が比較的抑制される。長期的に見ると、人民元の大幅な切り下げを形成する基盤は存在せず、マクロ経済は変動しながら底打ちしに向け、外貨準備高は今後、小幅な減少に留まる可能性が高い。
民生証券研究院の管清友執行院長は次のような見方を示した。長期的に見て、人民元の切り下げが継続する基盤はない。「中国の経常収支は黒字で、依然として比較的大きな規模だ。中国経済の成長率は一段階下がったが、絶対成長は依然として世界のトップクラスであり、世界の成長率の30%は依然として中国が貢献している。人民元の国際化も安定して進展している。」
(新華網日本語)
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