【新華社北京10月13日】国連教育科学文化機関 (ユネスコ)直属の世界遺産委員会はこのほど、同委員会が今年7月、ドイツのボンで開催した世界遺産をめぐる会議記録を公表した。このうち、日本が「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録申請で「強制労働」を認めた表現も含まれる。
韓国連合通信社は11日、公開された会議記録で、第220ページから224ページの書類が注記であり、日本政府の佐藤地(音訳)代表が7月5日、会議で英語で発表した声明がその中に含まれていると報じている。声明に「1940年代に多数の朝鮮半島の民衆と他国の民衆が本人の意思に反した状況で徴用され、一部の遺跡所在地で重労働に従事させられた。」と記述されている。
今年初めに日本は8つの県の23カ所の産業遺跡を「明治日本の産業革命遺産」としてまとめて世界文化遺産リストへの登録を申請したが、このうち多くの遺跡で第二次世界大戦中に強制労働によって、多数の労働者が死亡したことから韓国の反対を招いた。
その後の協議で、韓日両国は「明治日本の産業革命遺産」及び韓国の「百済歴史遺跡地区」の遺産登録申請で協力することで合意した。日本側は韓国側の反対撤回に対する交換条件として、一部の遺跡における強制労働の歴史を公の場で認めることに同意した。今年7月、日本は登録申請に成功した。
韓国連合通信社は、韓国政府は当時、日本側の代表が強制労働を認めた姿勢をポジティブに評価し、日本政府は韓国人が本人の意思に反した状況で日本で強制労働を強要された歴史を初めて公に認めたと表明したと報じた。一方で、日本が登録申請に成功した翌日、日本政府は前日に朝鮮半島で労働者を強制徴用した歴史を認めたのではないと主張し、代表が英語で発表した声明の日本語版にも問題の箇所が出現し、関連表現に「強制労働」という意味は含まれていなかった。
(新華網日本語)
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