スマート家電が中国家電市場の新たなけん引役となりつつある。今年の国慶節連休中に、各家電量販店の売り場は活気に包まれた。利便性と快適性を一段と高めたスマート家電は消費者の間で絶大な人気を誇っている。
連休中の家電販売店を訪れると、売り場はスマート家電の宣伝一色。店員にスマート家電の性能について尋ねる顧客の姿が後を絶たない。テレビ売り場で、あるブランドの女性販売員は熱心に新製品の特徴を紹介。最大の売りにしているのは「スマート化」だ。従来のテレビと違い、この製品はユーザの携帯と接続できるという。「親が仕事に出かけても、携帯を通じてテレビの電源を入れたり、消したりできる。特に子どものいる家庭におすすめ。子どものテレビ視聴時間や内容を親が管理できる」とアピールした。
今年秋に就職したばかりのある新人会社員は、両親のためにスマート冷蔵庫を1台購入。「周囲温度に合わせて庫内温度を調整する自動温度調節機能がついている。スマート化の便利さを、両親にも味わわせてあげたい」と話した。
ワールプール(中国)の章栄中・副総裁によると、スマート冷蔵庫は、ユーザが携帯やパソコンを使って、庫内にある食料の量、保存状況や、健康レシピ、栄養知識を調べられる。さらに、補充が必要な食料をユーザに知らせる機能も備えているという。
一方、価格面では、性能が優れているスマート家電は高めに設定されている。あるブランドのエアコンを一例にすると、スマート機能のある製品は従来の製品より2000元以上高い。ただ、カルフール・安徽区PR部門の唐ブン(雨かんむりに文)経理は、「価格は比較的高いものの、購買力のある消費者はスマート家電に大きな興味を示している」と話す。国慶節連休中に、各店舗はスマート家電の販売促進に注力し、様々な優遇特典を用意。都市で働く若者も、実家に帰省する際にスマート家電を買って帰ることが多いという。
「家電市場で、いまはスマート家電が需要の起爆剤だ――」。こう話すのはワールプール(中国)章副総裁。スマート機能への関心が広まるなか、業界でスマート家電は新たな成長分野として期待されている。家電メーカー各社は新製品の開発に余念がない。より機能が充実化されたスマート家電は今後、続々と市場に投入される見通しだ。
(チャイナネット)
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