【新華社北京6月26日】嘗て数百人の国際的歴史学者を主導し、日本の安倍晋三首相に連名で公開状を送った米国人学者のアレクシス・ダデン氏は24日、現日本政府の「慰安婦」問題に対する政策はすでに「二十年逆戻りしている」と述べた。
第二次世界大戦の終戦後、日本政府は長期にわたり、旧日本軍の「慰安婦」強制連行について謝罪し、責任を負うことを拒んできた。1993年、当時の日本の河野洋平内閣官房長官が旧日本軍の「慰安婦」強制連行を認め、謝罪する談話を発表した。一方で、日本の右翼勢力は近年、旧日本軍の「慰安婦」強制連行などの過去の戦争での暴行を絶えず否認している。
米国コネチカット大学のダデン教授を筆頭に、187人の国際的に有名な歴史学者が5月5日、安倍首相に連名で公開状を送った。公開状で、日本政府が「慰安婦」問題に対し明確に謝罪するように促し、この話題を「否認」、又は「重大なことを些細なことに変える」態度は「受け入れられない」と強調した。その後、米国、オーストラリア、欧州、ラテンアメリカ、及び日本などの有名な学者も加わり、連名公開状の署名人数は456人に増加した。
ダデン教授は韓国聯合通信社の記者に次のように説明した。安倍首相は終始、旧日本軍による「慰安婦」強制連行の暴行を否認しているが、これらの行為はすでに事実として記録、掲載され、各方面から容認されている。このような状況で、安倍首相が否認する姿勢は明らかに「常軌を逸している。」
「この事実を一時的に人に聞かれないようにすることはできるが、永久に沈黙し続けることはできない」とダデン教授は述べた。
【国連高等弁務官が時空を超えて「勧告」】
同日に韓国を訪問中のジドルナス·ハラド·フセイン国連人権高等弁務官は韓国の首都ソウルにある「戦争と女性の人権博物館」を見学し、旧日本軍による「慰安婦」被害者3人と面会した。
韓国で存命の「慰安婦」被害者は現在、わずか50人に留まる。
フセイン高等弁務官は「私は彼女たちの権利のために引き続き懸命に努力します。当然ながら、私は彼女たちと連絡を維持し、彼女たちとできる限り多く再会したい。我々(国連)は同時に両国(韓国と日本)と対話しているところだ。」と述べた。
フセイン高等弁務官の韓国訪問中は、韓日両国の「慰安婦」問題の解決に向けた交渉が難航しているところだった。韓国側は「慰安婦」被害者に謝罪し、賠償するように日本側に呼びかけたが、日本側は「慰安婦」に関する賠償問題は、1965年の国交正常化の際の協定で解決済みと主張している。
韓国聯合通信社はアナリストの見解を引用して報道し、フセイン高等弁務官が「慰安婦」被害者と面会し、旧日本軍による「慰安婦」問題に対する国際社会の関心を再び喚起したことは、日本側に「慰安婦」問題の解決に向けてより大きな重圧をかけるためにプラスになる。
(新華網日本語)
当社サイトのコンテンツは著作権法によって保護されます。無断転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。
推薦記事: