【新華社ジュネーヴ6月24日】国際連合貿易開発会議(UNCTAD)投資・企業司司長で世界投資報告書の編集長の詹暁寧氏は24日、世界の外国直接投資規模が低下する背景の下、中国の外資導入に逆張り成長が生じるのは、外資系企業が中国の莫大な経済的潜在力に対し引き続き見通しは明るいとみていることを説明しているとの見解を示した。
UNCTADは当日『2015年世界投資報告書』を発表し、世界的な経済の脆弱性、投資家の政策への不確定性、地政学リスクの上昇といった要因の影響を受け、2014年には世界の海外直接投資(FDI)は1兆2300万ドルに達し、2013年より16%減少したと伝えている。しかし報告書はまた、2014年に中国に流入したFDIの総額が1290億ドルに達し、前年比4%増だったことを明らかにしている。
これに対し、詹暁寧司長は新華社記者の取材に応じた際、次のように語った。中国のFDIの逆張り・上昇には3つの原因がある。一つは外資系企業が引き続き中国の巨大な経済的潜在力や安定成長する市場は見通しが明るいとみていること。UNCTADとマッキンゼーアンド・カンパニーによる最近の世界の主な多国籍企業5000余社に対する調査によると、中国は引き続き世界の最も魅力的な投資目的地トップ10の中で1位となり、28%の多国籍企業が中国を投資目的地の最初の選択肢としているという。
また、中国は開放型経済体制の構築を加速し、自由貿易区でのマイナスリストに基づいた外資参入許可の普及、新しい『外商投資産業指導目録』の発表および新外国投資法の制定を通じて、外資系企業に向けた開放のプラットフォームを一層拡大することもできた。
外資導入が全体的に安定成長を維持するのと同時に、中国の対外投資の伸びも注目を集めている。詹暁寧司長は、現在中国企業の貸借対照表における全体的な状況は比較的よく、国内資本市場の融資能力の絶え間ない拡大、人民元相場の安定および「一带一路(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)」戦略の着実な推進が加わって、中国の対外投資は今後の数年で比較的高い成長を維持し続け、また徐々に中国産業のアップグレードと経済成長の重要な駆動力となる望みが持てるだろうと分析している。
(新華網日本語)
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