3日、ヒマワリの種の状態を確認する三瑞農業科技ヒマワリ技術研究院の研究者。(フフホト=新華社記者/李雲平)
【新華社フフホト6月14日】中国北部、河套平原の奥地にある内モンゴル自治区バヤンノール市五原県は、中国最大の食用ヒマワリ栽培県、全国的なヒマワリ産業拠点として知られる。毎年の栽培面積は120万ムー(約8万ヘクタール)を超え、全国栽培総面積の約7分の1を占める。
河套地区は日照条件が良く、ヒマワリの成長に適している。同地区全体のここ数年の年間平均栽培面積は400万ムー(約27万ヘクタール)余りで、全国栽培総面積の約半分を占める。2000年には海外の交雑種が導入され、多くの農家に受け入れられるようになった。ただ、同県復興鎮聯豊村の楊永勝(よう・えいしょう)さんによると、交雑種は「種の価格もコスト面の圧力も高い」という。
同県のひまわり畑で農家の指導にあたっていた地元農業企業、三瑞農業科技の技術者、段東宏(だん・とうこう)さんは、同社が2009年以降、多額の投資により自主開発を進め、独自の知的財産権と普及価値を持つ画期的な品種を生み出したと説明した。これらの国産品種は海外の交雑種と比べ、病害抵抗性や商品性が優れているという。500グラムあたり1元(1元=約17円)以上高く売ることができ、1ムーあたり500~800元の増収を見込める。
中国の食用ヒマワリの栽培面積は現在、800万ムー(約53万ヘクタール)前後で安定している。独自の知的財産権を持つ品種の市場占有率は95%以上に達しており、海外の交雑種は既に独占的地位を失っている。