【新華社北京9月20日】中国の主要経済指標は8月、今年初めてのプラス転換が目立った。国家統計局の付凌暉(ふ・りょうき)報道官は「8月の国民経済は新型コロナウイルスと水害による影響を克服し、安定した回復基調を保った。全体として、前向きな変化の蓄積は増えている」との見方を示している。
個人消費の動向を示す8月の社会消費財小売総額は、前年同月比0・5%増の3兆3571億元(1元=約15円)となり、今年初めて前年同月の水準を上回った。実物商品の消費に加え、サービス消費も着実に回復している。1~8月の累計伸び率を見ると、主要業務の年間売上高が2千万元以上の工業企業の増加値(付加価値額)とモノの輸出額も今年初めての上昇となった。
8月の製造業購買担当者指数(PMI)は51となり、好不況の境目となる50を6カ月連続で上回った。中国社会科学院工業経済研究所が経済学者100人余りを対象に実施した調査によると、第3四半期(7~9月)の「中国経済学者経済景気指数」は68となり、第2四半期(4~6月)から51ポイント上昇、18年第2四半期以来の最高水準となった。
付報道官は「7、8月は工業生産もサービス業も第2四半期より改善した。9月もこの状況が続けば、第3四半期の伸びはさらに加速する」と指摘。同研究所の李鋼(り・こう)研究員は、複数の指標が8月にプラス転換したことについて、中国経済が持続的に回復し、新型コロナの影響を脱しつつあることの表れとした上で、経済情勢は第4四半期(10~12月)も上向きが続くと予想した。
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