江蘇省南京市六合区の雨庭広場にあるスマート食料品市場で電子決済システムを使って取引を行う野菜業者。(2018年9月29日撮影、南京=新華社記者/孫参)
【新華社合肥2月27日】昼休みに「智慧菜場」のアプリを起動させ、食材を注文し支払いを終え、退社後に食料品市場のカウンターで食材を受け取り、帰宅して料理をつくる―。中国安徽省合肥市蜀山区の若いホワイトカラー、胡向明(こ・こうめい)さんの日常生活の一コマだ。
半年前、胡さんは毎日、出前を頼んでもいいくらい、市場に行くのがおっくうだった。
胡さんの暮らしを変化させたのは家の近くにある市場「安居苑菜市場」の新装だ。スマート決済やスピーディーな農薬残留検査、ネット注文商品の受け取りなどの機能がそろい、古く、汚く、雑然としていた市場が一変した。
従来の市場と比べ、ここはショッピングセンターにある食品スーパーと似ているが、従来の市場の働きも失っていない。野菜や肉、水産物、冷凍食品、卵などの商品がそろっている。新装オープン後、周辺住民3万人近くへのサービスが可能になった。
場内はWiFiでどこでもインターネットに接続でき、同じ決済用2次元コードが導入される。市民は野菜を買うのに、携帯電話を取り出して2次元コードを読み取って代金を支払うことができる。テナントの名前と場所番号もレシートに印刷され一目瞭然。
ここ数年、従来の食料品市場をスマート化させることで、買い物の環境や消費の方式を変化させ、市民の日常の買い物について、利便性、安全性とも高めるよう工夫する地方政府が増えている。
業界関係者は「中国で展開する『スマート食料品市場』の核は農産物流通ルート、流通方式の最適化で、追跡可能な農産物品質情報管理システムを確立し、最終的には食品安全確保を達成することだ」と指摘した。
昨年、合肥市は市街地の食料品市場59カ所を試験的に改造しスマート食料品市場としたが、将来、市街地にある既存市場すべてを改造し、2025年末までにスマート食料品市場を240カ所まで増やす方針だ。
江蘇省南京市六合区の雨庭広場にあるスマート食料品市場では、すべてのブースに、テナント情報や商品値段、決済用2次元コードなどを表示する情報化取引決済システムを設置し、スマート決済を行う。ビッグデータセンターはテナントなどのリアルタイム売買データや過去情報などを採集し、データ分析を通じ、テナントに仕入れ、販売の指導を行い、関係機関にも参考データを報告する。
スマート食料品市場は消費者に利益をもたらすだけでなく、行政機関の事務効率を大幅に向上させている。合肥市市場監督管理局の「市場スマート監督システム」管理センターでは、マウスをクリックするだけで、スクリーンに管内市場の画面を表示できる。
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