【新華社北京8月10日】中国吉林省長春市で開催された「第15回中国(長春)国際モーターショー」(長春モーターショー)では、合弁ブランドも中国自主ブランドも、傘下の新エネルギー車(NEV)を目玉に打ち出した。
長春モーターショーには今回、14カ国・地域の自動車メーカー145社が出展し、NEVは148台が出展された。モーターショー組織委員会は今回、NEVの特別展示ゾーンを設置した。
中国第一汽車集団有限公司の徐留平董事長によると、傘下ブランド「紅旗」は今年、初の電気自動車(EV)を打ち出し、2020年には航続距離600キロの一連のEVを発売、2025年までに15車種をそろえる計画だという。
中国政府はここ数年、NEVの普及に取り組み、補助金を支給し、NEVは通行規制の対象としないなどの優遇策を取ってきた。長春モーターショーと同様に、北京、上海、広州、成都などのモーターショーでも、国内外の企業が続々とNEVを出展している。
中国汽車工業協会の董揚常務副会長によると、数年間にわたる積極的な推進と発展を経て、中国は3年連続で世界一のNEV生産・販売大国となり、世界市場の半分近くを占めている。市場の発展は、車載電池やモーター、完成車などの分野での中国の技術を大きく進歩させた。
同協会の最新データによると、今年上半期、中国NEVの生産台数は前年同期比94・9%増の41万3千台、販売台数は111・5%増の41万2千台で、高成長を維持した。
データによると、NEVは各カテゴリーでいずれも急速な成長を実現した。EVの生産台数は79%増の31万4千台、販売台数は96%増の31万3千台。プラグインハイブリッド車の生産台数は170・2%増の10万台、販売台数は181・6%増の9万9千台だった。
中国のNEVが生産・販売ともに旺盛であることは、中国自動車産業が対外開放を加速していることと加えて、自動車メーカーに大きなビジネスチャンスを与えると同時に、中国へのNEV生産能力の配置をそれらの自動車メーカーに促すものとなる。
中国では今、ベンツ、BMW、フォルクスワーゲン(VW)が新たな協力パートナーを探し、NEVの工場やプロジェクトの建設をはかっているだけでなく、世界的に名高いNEVメーカーも生産能力と販売拠点の布石を進めている。
中国の完成車・部品メーカーはNEV市場で一定のポジションを獲得したものの、発展の基盤は強固でなく、研究・開発能力が足りない、製造レベルが低い、ハイエンド製品が少ない、政策への依存度が高いなどの課題がある。
全国乗用車市場情報聯席会の崔東樹秘書長は、テスラなどの世界大手による中国進出は、外部から異質な要素が加わると全体の活力が増すという「ナマズ効果」を生み、中国NEV市場の発展環境を変えると同時に、中国自動車メーカーの新たなブレークスルーに向けて良好な参考を提供し、中国NEV市場をより高いレベルでの競争へと導くとの見解を示した。
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