【新華社西安8月8日】透き通ってきらめく瑠璃、複雑な模様と装飾。「八弁団花描金藍瑠璃盤」は灯りの下でほのかな光を放つ。西方からもたらされた国の宝として、中国陝西省宝鶏市扶風県の法門寺博物館に収められたこの古代の瑠璃器は、中国文明と西洋文明の間で千年以上前に行われた盛んな交流の証でもある。
法門寺では1987年、地下宮殿が開かれ仏舎利と2千点以上の唐代の貴重な文化財が出土した。中でも仏をまつるために使われた大量の金銀器や磁器、瑠璃器、玉器の発見は世間を驚かせた。「八弁団花描金藍瑠璃盤」も当時出土した20点の瑠璃製器物に含まれる。
法門寺は唐代、仏教の中心地として栄え、西域から伝来した仏舎利がまつられていた。唐の高宗や則天武后、中宗、粛宗など8人の皇帝が約200年にわたり、30年ごとに法門寺の地下宮殿を開帳し、宝帳と香輿(みこし)を使い仏舎利を長安、洛陽などの地に迎え供養した。これらの瑠璃器は仏舎利とともにまつられた宝物とされる。
瑠璃は現代のガラスのことで、シルクロード交易が高度に発達した唐代にこれらの瑠璃器も香料や工芸品などと共にシルクロードを経て中国に伝わった。
法門寺博物館の瑠璃器には、最古の釉彩ガラスも含まれる。イスラム帝国アッバース朝の特徴が明らかな瑠璃器もあり、吹きガラス、浮き彫り模様、蒔絵、釉彩など多様な技法が用いられている。法門寺博物館の任新来副館長は「異国情緒あふれる瑠璃器はシルクロードを経て中国へ伝わり、当時の皇室によって仏教寺院に収められた。千年以上前の唐代に、異文化間で高度な交流と融合が実現していたことを意味する」と語った。
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