【新華社北京7月24日】統計データによると、7月21日時点で上半期の業績見通しを発表した中国の上場旅行会社7社のうち、増益予想は5社で71%を占めた。業界関係者は「今年上半期の観光業は高成長を続ける見通しだ。また、今年の海外ツアーは回復しており、夏休みの観光ブームの到来で、海外ツアーの持続的な増加が見込まれる」と述べた。
▽上場会社5社は増益予想
北部湾旅遊は上半期の株主に帰属する当期純利益は43%~55%増の1億2500万~1億3500万元(1元=約17円)に達すると予想している。同社によると、上半期に積極的な業務拡張を通じ、着実に業績を引き上げたという。
騰邦国際は上半期の株主に帰属する当期純利益は30%~60%増の2億1100万~2億6千万元に達すると予想。
増益の主因について同社は、上半期に航路の運行を通じ、海外ツアー市場を手掛け、海外ツアー事業の急成長を促したと述べ、さらに、航空券関連業務や金融事業も穏健な成長を見せたと説明した。
麗江旅遊がこのほど発表した修正後の上半期業績見通しによると、上半期の株主に帰属する当期純利益は10%~30%増の1億900万~1億2900万元に達すると予想している。修正の原因について同社は、報告期間中にケーブル業務やホテルが受け入れた観光客数の増加がこれまでの業績予想を上回ったと述べた。
上半期の旅行会社全体の経営状況については、華泰証券によると、第1四半期に観光業全体の収益力が顕著に改善し、第2四半期の伸び率は高成長を続ける見通しだとし、投資者に対し高成長の大手企業に出資するよう提案したという。
▽海外ツアーが人気
さまざまな影響で、今年上半期は海外ツアーが回復している。夏休みに入り、観光市場が一年の最盛期を迎え、海外ツアー熱も高まる一方だ。
中国旅遊研究院によると、今年は夏休みの観光客数と支出が持続的に増加し、一年のうち観光ブームがピークに達する可能性がある。国内観光客数は延べ55億100万人に上り、うち海外を訪れる観光客数は一年の5分の1を占めると予測した。注目に値するのは、サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会により、人気の海外旅行先ランキングでロシアは昨年の10位圏外から4位に躍進し、ロシア旅行の一人当たりの値上げ幅も50%を超えた。
興業証券の李躍博アナリストは、「今年上半期の海外ツアーは2017年第3四半期以来の回復傾向を続け、年初来、主な海外旅行先は軒並み、2桁以上の成長を保っている。海外ツアーは一線都市(北京、上海、広州、深圳)で飽和状態に近づき、三・四線都市(地方都市)ではまだ広がっていない。ただ、今後消費高度化のいっそうの推進や1人当たり所得の増加に伴い、三・四線都市では海外ツアーに行く人の割合が増える余地は大きく、海外ツアーの新たな成長をリードすることが考えられる」と述べた。
上場会社も海外ツアーに戦略を練っている。騰邦国際によると、株式発行と現金決済の方式で、取引相手の傘下にある九州風行の全株式または一部株を買収する。買収後、九州風行は完全子会社または持株会社になるという。
公告によると、九州風行はロシアツアー、欧州ツアー、モルディブツアー、アメリカツアー、中東ツアー、東南アジアツアーなどの海外ツアーを手掛けている。
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