【新華社北京7月17日】朝鮮と米国の軍関係者は15日、朝韓軍事境界線にある板門店(パンムンジョム)で会談し、朝鮮戦争中に行方不明とされた米兵の遺骨返還について協議した。朝鮮軍と米国主導の国連軍司令部による将官級会談は9年ぶりとなる。
【格上げされた会談】
韓国聯合ニュースによると、会談は現地時間15日の午前10時に始まった。米国側代表は在韓国連軍司令部のマイケル・ミニハン参謀長(少将)、朝鮮側代表には少将1人が含まれていた。
朝鮮と米国の代表は12日午前に板門店の共同警備区で実務者会談を行い、米軍将兵の遺骨の返還方法や日程などについて協議することになっていたが朝鮮側はこの協議に欠席した。その後、国連軍司令部の停戦委員会と朝鮮側との電話連絡が行われ、朝鮮側の会談欠席は準備不足によるものであることが判明、朝鮮側はその際、代表を格上げし15日の将官級会談を行うことを提案した。
韓国聯合ニュースは、3台の在韓米軍の車輌が15日午前8時20分頃、朝・韓非武装地帯近くの統一橋に到着し、国連旗を掲げた後に引き続き板門店へ進んだと報じた。
朝鮮軍と国連軍司令部の将官級会談が行われたのは2009年以降では初めて。韓国聯合ニュースによると、双方は1998年から2009年までに16回の将官級会談を行ったが、米兵の遺骨返還について協議されたことはなかったという。
【議題の限定】
朝鮮と米国の軍関係者による会談が15日当日のみだったのか、継続されたのかについては明らかにされていない。
韓国聯合ニュースは外部の推測として、朝鮮側が朝鮮・米国軍事会談の格上げを望んだのは、米兵の遺骨返還について話し合うと同時に、朝鮮戦争終結を含む他の議題について協議することを望んでいたからだと報じた。
トランプ米大統領と朝鮮の最高指導者金正恩(キム・ジョンウン)氏が6月12日にシンガポールで初めて会談した際に署名した共同声明には、米国と朝鮮が捕虜や戦時中の行方不明者の遺骨捜索を行うことと、朝鮮がすでに確認されている米兵の遺骨を返還することが含まれていた。
米国は先月末、米兵の遺骨を納めるための木箱100個を板門店に送っている。
米国防総省によれば、朝鮮はこれまで複数の場面で、米国に対し、過去数年の捜索で米兵と思われる遺骨200柱を発見したことを通知していたという。
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