【新華社石家荘6月12日】中国河北省衡水市の棗強県には敷地面積が5千ムー(1ムー=約333ヘクタール)余りの「バラの町(玫瑰小鎮)」がある。毎年5~6月には数千ムーにわたりバラが咲き誇る。美しい花の海は訪れた人びとの足を引き留めるだけでなく、地元の人びとを「バラ経済」という「裕福行きのバス」に乗せた。
同県八里荘村の村民、常景芝さんは5月に入ってから毎朝、近所の人びとと村のそばの「バラの町」に来て花びらを採集する。ここでのアルバイトは地元住民の重要な収入源となっている。常さんは2014年、自らが国から請け負う農地十数ムーすべてをバラの町を運営する衡水貴和農業技術開発有限公司に転用し、同社でアルバイトを始めた。常さんは「農業をしていた時の1年の収入は数千元でしたが、今は1カ月で2千元余り稼ぐことができます。以前より何倍も増えました」と嬉しそうに語った。
常さんと同様、地元の住民も「バラ経済」という「裕福行きのバス」に乗り込んだ。同社の常景磊総経理によると、バラ栽培全体は周辺複数の村の3千戸余りに増収をもたらし、支援対象として指定された貧困世帯2千戸を加えれば、恩恵を受ける農民世帯は5千戸余りに達するという。
バラの町建設は現在、すでに一定の規模を形成しており、あでやかなバラは農民の「富の花」としてだけでなく、多くの観光客をも引きつける。バラの高付加価値加工も重要産業として成長した。
バラの加工施設では、作業者たちが花びらの加工しローズティーやバラの精油を製造していた。
衡水貴和農業技術開発有限公司 常景磊総経理
バラの栽培面積は今年、5千ムーに達しました。バラ茶やバラ乳液、バラマスクといった一連のバラ化粧品を含むバラの高付加価値加工を通じて、今後はさらに産業チェーンを拡大していくつもりです。第一次産業の栽培、第二次産業の高付加価値加工、第三次産業の文化観光を発展させ、最終的にはバラの町を生態レジャーや養老リゾート、文化観光を一体化したリゾートの聖地に作り上げ、地元住民にさらに多くの恩恵をもたらしていきたいと思います。(記者/張碩)
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