新華網北京9月21日(記者/柳絲、胡若愚、楊晴川)初の「中米社会・人文対話」活動の一つとなる「中米大学学長・シンクタンクフォーラム」が26日、米ニューヨーク市コロンビア大学で開催されることになった。
中国人民大学重陽金融研究院の王文執行院長は出発前に新華社の独占インタビューに応じ、シンクタンクが参加する人文交流は中米の関係発展、双方の信頼増強と懸念払しょくの促進に重要な役割を果たしていると述べた。
人文交流が中国への偏見を軽減
中米両国の文化、伝統、法律、イデオロギーなどの面には明らかな違いがあるものの、王文執行院長は、これまで両国間のコミュニケーション、交流はますます頻繁になり、双方の理解の距離を縮めるよう促して、互いの誤解を減らすよう助けてきたと考えている。
王文執行院長は米国の20-30の州を訪問したことがあり、米国の人々と頻繁に交流している。彼は、今の米国は以前と比べ、最も保守派の学者であっても、「脱イデオロギー」の視点から中国を見るようになっており、中国に対して依然として極端な保守的な態度を取る人は徐々に減っていると感じている。
中米関係の発展は予想を上回る
トランプ大統領就任以降の中米関係について、王文執行院長は、今年1-9月の中米関係の発展は予想を上回ったと見ている。
中米関係の積極性と安定性は予想を上回っている。王文執行院長は、トランプ大統領の就任以前は、政策の不確定性、「ブラック・スワン理論」及び米国の政治体制内の革命性などの特徴が現れていたが、就任後は、中米関係が覆されなかっただけでなく、むしろ「中米関係の前向きな発展のために歩みを進める」ことが推進され、予想をはるかに超えた。特に、中米両国のパームビーチでの首脳会談以降、両国の関係にはより積極的な動きが現れてきた。
世界的な問題における中米の協力度も予想を上回っている。王文執行院長は、「これまで私たちは、中国の対外開拓、特にグローバルガバナンスへの参加の際には米国からの衝撃を受けるだろうと考えていた」が、実際には、現在の中米両国の協力は広範囲に及んでいる。
「シンクタンク外交」が中米のコミュニケーションに寄与する
王文執行院長は、中米関係の発展には依然として多くの挑戦が存在し、これには戦略の相互信頼性の欠如、「トゥキディデスの罠(従来の覇権国家と新興の国家が戦争の不可避な状態までぶつかり合う現象)」のリスク、貿易、ハイテク、アジア・太平洋地域の影響力などの分野の構造的矛盾、米国国内の一部利益グループが常に両国の衝突を招いている傾向などが含まれると指摘した。
王文執行院長は、中米はこれらの挑戦に対処するため、コミュニケーションを強化する必要があり、シンクタンク交流はこのうち欠かせない一環だとした。シンクタンクは人文交流に参加できるだけでなく、政治、安全などの分野で「トラックⅡ外交」の役割をさらに発揮し、プラットフォーム、緩衝、相互影響の役割も果たせる。
王文執行院長は次のように提案した。中国のシンクタンクは、両国関係の発展のために正確で明確な見解と戦略の将来的見通しを提出する必要がある。また、米国社会に対する影響力をさらに高め、米国での基層調査研究をより多く実施する必要がある。さらに、数十年にわたって時代遅れにならない思想作品を発表するよう努力しなければならない。
(新華社より)
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