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イギリスの小学校で中国製教材が採用 好評を得る
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2017-09-10 10:30:49 | チャイナネット | 編集: 郭丹

   外国人はしばしば、中国人の掛け算暗記法「九九」がすごいと言う。外国で買い物したとき、切りのいいお釣りにするために小銭を出すと、よく店員から意味不明だという顔をされる。留学した同級生はしばしば、外国の数学の授業はとても簡単だと言う……。

   イギリスで上海の数学教科書が導入されたというニュースが話題になっている。

   イギリスはこの秋から、「本場の上海の数学」の教科書と指導書、補習用サブテキストを導入する。来年1月から正式に、一部の小学校で使用される。

   これら教材は、上海の数学教材をほぼ一字一句英語に翻訳したものである。出版先であるコリンズ学習出版社のコリン シューズ社長は、「イギリスの基準に比べ、中国の教科書は明らかに難しい」と話す。

   数学ができないためにイギリスは毎年200億ポンドを損失?

   この数年、イギリスの学生は学習到達度調査(PISA)の成績が芳しくない。「教育界のワールドカップ」と呼ばれるこのテストは、世界各国の15歳の学力を評価するものである。2016年のイギリス学生の数学の成績は、国際ランキングで27位だった。イギリスが参加を始めた2000年以降で最低の水準である。

   イギリスでは、「数学ができない」がますます日常的な言葉になっており、国家経済を揺るがしかねないとの懸念さえ生まれている。たとえばイギリス国家数学能力センターはかつて、「イギリスの成人のひどい数学レベルによって、イギリスは毎年200億ポンドを損失している」という統計分析を発表している。

   そんな中、上海の学生がPISAテストで何度も上位にランクインしていることから、イギリス教育省が上海の教材に目を留めることとなった。

   イギリス教育省は2016年7月、今後4年間で4100万ポンドを投じ、8000か所の小学校に対し、練習を徹底させることを旨とする数学教学モデルを展開すると発表した。その中には上海の数学教材の採用も含まれていた。

   見習うべきは教材だけではない?

   イギリス学生の数学がダメな原因は教材だけではないとの声もイギリスでは少なくない。

   第一に、教師の指導力に大きな原因がある。イギリスの多くの小学校では、1人の教師が多数の教科を教えており、専門性が相対的に低い。授業の後も、授業の準備や反省をするための十分な時間を持たない。

   また、教室での教学モデルも学生の成績と大きな関係がある。イギリスの教室では長年、ディベートや自主学習を重視してきた。学生たちの創造力を高めると考えられてきたからだ。しかし近年になって教育の専門家も、このモデルで本当に学生が競争力のある数学を学べるのかを再検討するようになった。

   BBCは2015年、「我々の子どもはしっかりしているのか」と題するドキュメンタリーを放送した。そこでは中国の教師5名が、イギリスの中学で4週間の試験教学を行っている。

   放送を見たネットユーザーが書き込んだコメントは以下のようなものである。

   「このドキュメンタリーを見ると、我々の教育システムに全く希望がないと思える」。

   「中国に住んだことがある。中国の教育システムの下で3年間仕事をしたが、実際に中国人は数学や理科、さらに外国語まで我々を上回っていた」。

   中国の数学クラスは教師による講義を主とし、学生には練習や復習を要求する。中国の教師は学生を指さし、答えと解釈を説明させる。このやり方は長年、自主性や創造性をなくすものだと考えられてきたが、このほうが学問を深く理解する学生が多く、しかもうまく運用することができる。

   イギリス各界は今でも、中国の教学に対して従来型のイメージに凝り固まっている。たとえば中国の教育は単調な詰込みばかりだとか、個性的な思考に欠けるなどだ。しかしイギリス優良教育センターのチャールズ トリップ氏は、中国の数学教学方法は正しいと言う。「中国の数学教育方法は詰込みではない。むしろ概念の深い理解を重視している。学生たちは掛け算九九を覚える必要があるが、これは数学の基礎をうまく学ぶ方法なのだ」。

   

   (チャイナネット)

 

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新華網日本語

イギリスの小学校で中国製教材が採用 好評を得る

新華網日本語 2017-09-10 10:30:49

   外国人はしばしば、中国人の掛け算暗記法「九九」がすごいと言う。外国で買い物したとき、切りのいいお釣りにするために小銭を出すと、よく店員から意味不明だという顔をされる。留学した同級生はしばしば、外国の数学の授業はとても簡単だと言う……。

   イギリスで上海の数学教科書が導入されたというニュースが話題になっている。

   イギリスはこの秋から、「本場の上海の数学」の教科書と指導書、補習用サブテキストを導入する。来年1月から正式に、一部の小学校で使用される。

   これら教材は、上海の数学教材をほぼ一字一句英語に翻訳したものである。出版先であるコリンズ学習出版社のコリン シューズ社長は、「イギリスの基準に比べ、中国の教科書は明らかに難しい」と話す。

   数学ができないためにイギリスは毎年200億ポンドを損失?

   この数年、イギリスの学生は学習到達度調査(PISA)の成績が芳しくない。「教育界のワールドカップ」と呼ばれるこのテストは、世界各国の15歳の学力を評価するものである。2016年のイギリス学生の数学の成績は、国際ランキングで27位だった。イギリスが参加を始めた2000年以降で最低の水準である。

   イギリスでは、「数学ができない」がますます日常的な言葉になっており、国家経済を揺るがしかねないとの懸念さえ生まれている。たとえばイギリス国家数学能力センターはかつて、「イギリスの成人のひどい数学レベルによって、イギリスは毎年200億ポンドを損失している」という統計分析を発表している。

   そんな中、上海の学生がPISAテストで何度も上位にランクインしていることから、イギリス教育省が上海の教材に目を留めることとなった。

   イギリス教育省は2016年7月、今後4年間で4100万ポンドを投じ、8000か所の小学校に対し、練習を徹底させることを旨とする数学教学モデルを展開すると発表した。その中には上海の数学教材の採用も含まれていた。

   見習うべきは教材だけではない?

   イギリス学生の数学がダメな原因は教材だけではないとの声もイギリスでは少なくない。

   第一に、教師の指導力に大きな原因がある。イギリスの多くの小学校では、1人の教師が多数の教科を教えており、専門性が相対的に低い。授業の後も、授業の準備や反省をするための十分な時間を持たない。

   また、教室での教学モデルも学生の成績と大きな関係がある。イギリスの教室では長年、ディベートや自主学習を重視してきた。学生たちの創造力を高めると考えられてきたからだ。しかし近年になって教育の専門家も、このモデルで本当に学生が競争力のある数学を学べるのかを再検討するようになった。

   BBCは2015年、「我々の子どもはしっかりしているのか」と題するドキュメンタリーを放送した。そこでは中国の教師5名が、イギリスの中学で4週間の試験教学を行っている。

   放送を見たネットユーザーが書き込んだコメントは以下のようなものである。

   「このドキュメンタリーを見ると、我々の教育システムに全く希望がないと思える」。

   「中国に住んだことがある。中国の教育システムの下で3年間仕事をしたが、実際に中国人は数学や理科、さらに外国語まで我々を上回っていた」。

   中国の数学クラスは教師による講義を主とし、学生には練習や復習を要求する。中国の教師は学生を指さし、答えと解釈を説明させる。このやり方は長年、自主性や創造性をなくすものだと考えられてきたが、このほうが学問を深く理解する学生が多く、しかもうまく運用することができる。

   イギリス各界は今でも、中国の教学に対して従来型のイメージに凝り固まっている。たとえば中国の教育は単調な詰込みばかりだとか、個性的な思考に欠けるなどだ。しかしイギリス優良教育センターのチャールズ トリップ氏は、中国の数学教学方法は正しいと言う。「中国の数学教育方法は詰込みではない。むしろ概念の深い理解を重視している。学生たちは掛け算九九を覚える必要があるが、これは数学の基礎をうまく学ぶ方法なのだ」。

   

   (チャイナネット)

 

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