ベトナム中南部ビントゥアン省にあるビンタン第1石炭火力発電所。投資総額は17.55億ドルに上る見込みで、中国企業による対ベトナム投資としては過去最大となる。
中国企業がベトナムで初めてBOT方式(建設・運営・移転)を採用した事業でもある。設計から建設に至るまで中国の標準規格を採用しており、中国の設計、設備、工事関連の輸出を87億元以上押し上げると見られる。
中国南方電網有限責任公司(南方電網)、中国電力国際有限公司、ベトナムの石炭・鉱物公社「ヴィナコミン」の共同出資による合弁会社、ビンタン第1電力有限公司が設立され、事業運営を担う。出資比率は55%、40%、5%となっている。元請は、中国能源建設集団広東省電力設計研究院有限公司(広東電力設計院)と広東火電工程有限公司(広東火電)からなるコンソーシアム。
ビンタン第1電力有限公司の総経理、陳聯清氏は取材に応じ、同事業は60万キロワット級の超臨界石炭火力ユニット2基を建設する予定で、2018年12月と2019年6月にそれぞれ運転開始を見込んでいると説明。年間発電量は約80億キロワット時を見込んでおり、ベトナム南部の重点経済地域の電力不足を緩和するなど、多大な貢献が期待されると述べた。
同社持株会主席の張倓志氏は、この事業には中国最先端の発電技術を用いていおり、ベトナム初となる超臨界W型火炎ボイラ技術を用いた発電所でもあると説明。同国の電力産業の高度化につながるが、それ以上に環境保護につながることの意義が大きいと述べ、期待感を示した。
(チャイナネット)
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