新華網ワシントン6月16日(記者/林小春、黄堃)100キロから1000キロまで、中国の量子科学実験衛星(略称は「量子衛星」)「墨子号」は量子もつれの伝送の世界記録を量子級で1ケタアップした。
15日に発表された米科学誌『サイエンス』に、中国科学技術大学教授で、量子衛星プロジェクトのチーフ科学者、潘建偉氏などの『衛星からの量子もつれの伝送可能距離は1,200キロを超える』と題した論文が掲載された。論文によると、「墨子号」が地上に光子(光の粒)を伝送することによって、もつれた状態になっている光子のペアにおいて、一つは青海デリンハ基地局に伝送し、もう一つは雲南麗江基地局に伝送し、2つの基地局の間の距離が1,203キロに達した。これは世界で初めて千キロレベルの量子のもつれを利用した暗号通信が実現された。
潘建偉氏は新華社記者に対し、「この業務は、将来的に大型サイズの量子ネットワ―クと量子通信の実験研究、及び太陽系外の宇宙の広義の相対論、量子引力などの物理学基本原理の実験と検査を実施するために、信頼性の高い技術基盤を固めた。」と語った。
(新華社より)
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