「参考消息網」は5月23日、米メディア記事を引用しながら、家族や社会から大きな結婚のプレッシャーを受けている中国の若者に対し、共産党の青年組織が最近、結婚相手探しを支援することに決めたと報じた。
米誌「ディプロマット」ウェブサイトは5月18日、「晩婚のあなたを党が支援する」と題した記事を掲載した。それによると、共青団のリーダーが5月17日の記者会見で、「青年の晩婚化は国家が懸念する重大問題の1つである。共青団は晩婚になっている青年にふさわしい結婚相手を探すチャネルを提供する」と明確に述べたという。
共青団中央書記処常務書記の賀軍科氏は、「中国の社会が発展するに従い、青年の結婚年齢、特に初婚年齢、そして子育ての年齢が遅くなっている。多くの青年が20歳あまりで大学を卒業し、職を得て、基本的な社会経験をし、25~26歳で結婚について考えるようになる。以前と比べて大きな変化だ。いい歳をになった青年の一部は、付き合いの範囲が比較的狭いことがある。なかなか相手を見つけられないことはありうる話だ」と説明する。
「ディプロマット」ウェブサイト記事は、共青団の中央幹部はこの問題を解決する方法を3つ挙げているとする。第一に、共青団がメディアを通じてイベント活動を行い、青年たちに正確な結婚観の醸成を促す。第二に、若者のために機会を作る。共青団が青年組織や各種社会組織とともに様々なイベントを行い、青年同士の交流ネットワークを拡大する。第三に、結婚仲介サービスを活発にする。共青団は政府の関連部門と連携しながら、結婚紹介や結婚サービスを規範化し、結婚紹介の詐欺行為を撲滅する。
共青団のこの新しい措置は、今に始まったものではない。4月13日、中共中央と国務院は共同で、「中長期青年発展計画(2016~2025年)」を発表した。同計画は、若者の生活について様々な言及をしている。たとえば思想、教育、医療、労働、文化、結婚などについてだ。そして大衆メディアの社会的影響力を駆使しながら、青年に“文明的で健康的で理性的な結婚観”を植え付け、“悪い結婚観念は強く阻止する”としている。
政府が結婚を推進する背景には、人口を増やしたい思惑があるからだと同記事は主張する。30年間の一人っ子政策を経て、中国は2015年に二人っ子政策を実施した。にもかかわらず、独身を選択する中国の若者がますます増えている。2015年に中国の独身者は2億人近くに達し、全人口の14.6%を占めている。
(チャイナネット)
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