「参考消息網」は5月23日、欧米メディア記事を引用しながら、モバイルアプリを通じた様々なシェアが、中国人の日常的なライフスタイルになりつつあることを報じた。中国ではシェア関連アプリを提供する企業が続々と誕生している。
スペイン紙「レソール」ウェブサイトの5月20日付記事によると、中国人は自転車、電動自転車、自動車といった交通手段のほか、スマホ充電器、傘といった様々なシェアサービスを開発している。先ごろ発表されたデータによれば、中国のシェアエコノミーの市場規模は2016年に3兆9450億元に達している。
「魔力傘」は、シェア傘サービスを中国に広めたネット プラットフォームだ。創始者である沈巍巍氏は、雨傘が安く低品質であるという中国人の観念を変えたいと考えている。多くの中国人は雨が降ると、適当に傘を買い、使い終わったら家の隅っこに放り投げる。「魔力傘」は地下鉄の入口など人通りが密集した場所にレンタル傘設備を設置するもので、人々は少額のデポジットを支払い、スマホでQRコードをスキャンすれば、高品質で美しいシェア傘を使うことができる。レンタル料は12時間1元である。
沈巍巍氏によると、中国の南方はよく雨が降るが、傘を持ち歩く習慣のある人は少ない。雨が降ると傘を買うようにする結果、じきに家には安い傘がたまるようになる。この現象に着目した沈氏は、シェア傘のプラットフォームを作ることを思い立った。
この数か月間で沈巍巍氏とそのスタッフは試験運営を成功させた。今月中に広州、深圳、福州、杭州などの地域で150台のシェア傘設備を設置する計画である。 復旦大学の衛田教授はシェアエコノミーの特徴を、コストの節約と効率の向上を目的とした資源の再分配だとする。同教授は、中国を始めいくつかの国では現在、国民に公平に資源が分配されていないとした上で、もし「魔力傘」のようなシェア傘サービスが成功すれば、シェア自転車での成功が再現されるだろうと指摘する。現在、すでに多数の企業がシェア自転車に参画している。その結果、北京や深圳などの都市ではシェア自転車の数量制限を行わざるを得ないほどになった。
シェアエコノミーの爆発的な発展を背景に、中国ではシェアサービスを提供するスタートアップ企業が雨後の筍のように生まれている。いったん初期的成功を収めることができた企業は、しばしばIT系大企業に模倣されるか買収されることになる。スマホの充電器シェアサービスも同様の発展モデルに属する。香港紙「南華早報」ウェブサイトは、ネット投資データプラットフォームである「IT桔子」ウェブサイトのデータを引用しながら、4月以降の中国人投資家は11社のシェア充電器スタートアップ企業に対し、少なくとも1.6億ドルの資金を投入していると報じている。
(チャイナネット)
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