広州市民の外出がいっそう簡便化され、スマホなどの携帯端末一つで、バスや地下鉄などの公共交通機関に乗車できることになった。広州羊城通とアリペイ(支付宝)は24日、「インターネット+」全面協力協議合意に達したと発表した。広州市民は今後、広州公共交通ICカード「羊城通」を電子決済サービス「アリペイ」に組み込むことが可能となり、バーチャル電子カードさえあれば、実際に「羊城通」のカードを携帯する必要はなくなった。例えば、市バスに乗る際には、「羊城通」用「交通二次元バーコード」を携帯画面に表示して、バス車内の読み取り装置でスキャンするだけでバス代を支払うことが可能となる。南方日報が報じた。
「羊城通」は広州市民にとって無くてはならない生活必需品だ。「羊城通」を持っていれば、各種公共交通機関に乗車できるほか、コンビニ、スーパーマーケット、ファストフード店、駐車場などさまざまな場面で、「羊城通」を使って料金を支払える。現在、広州での「羊城通」の発行枚数は5500万枚を上回り、華南エリアで発行枚数が最も多い共通カードとなっている。
広州市民がより便利に利用できることを目指し、「羊城通」は2014年5月、アリペイによるオンライン・チャージサービスをスタートさせた。広州市民は現在までに、「羊城通」公式サイト、アプリ、セルフ端末装置、アリペイを通じてチャージを行うことができるようになった。アリペイの統計データによると、2016年、チャージした人は累計延べ365万人に達し、広州市民の公共交通機関による外出が大いに簡便化された。
今回のアリペイとの全面提携によって、「羊城通」はさらに便利に使えるようになる。「羊城通」をバーチャル電子カードとしてアリペイに組み入れると、利用者はチャージ金額が不足するという煩わしさから解放される。アリペイの強大な資金ルートを拠り所として、支払い時には残高、デビットカード、クレジットカード、余額宝(アリペイ預金)、さらには花唄宝(オンライン・クレジット払い)などから直接利用額が引き落とされる。
さらに、「羊城通」のカードがバーチャル電子カードに変わることで、携帯端末にカードが常にある状態となるので、利用者はカードを忘れて外出する心配がなくなり、紛失して再発行するなどの煩わしさからも解放される。
モバイル決済の発展にともない、従来の都市公共交通共通ICカードに影響が及ぶのではないかと心配する市民も多い。だが、これは全くの杞憂にすぎない。アント・ファイナンシャル公共サービス事業部の劉暁捷・総経理は、「『インターネット+』は、多くの分野で効果が出てきており、都市公共交通共通ICカードの分野もその例外ではない。公共交通共通ICカードとモバイル決済方式は、完全な共存が可能であり、ウィンウィンの関係も実現できる」との見方を示した。
(人民網日本語版)
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