『日本新華僑報網』によると、「以前よく見かけた金髪や茶髪の女性はどこに行ったのだろうか。最近は黒髪ばかりである」と、中国人観光客は日本の街中の大きな変化に目を向けている。
それだけでなく、日本のドラッグストアの「人気ナンバー1商品」のポップもよく黒髪関連商品の棚にある。実は中国人観光客は知らないかもしれないが、日本の「黒髪リバイバル」が重大な役目を果たしている。
1990年代から日本人女性は髪を「欧米風」にするようになり、金や黄などの様々な色にするのが流行し、東アジア人特有の黒髪は時代遅れになった。この流行は30年続きようやく落ち着いた。日本人は黒髪こそがオシャレだと気がついたのである。
日本のアニメ『夏目友人帳』の夏目という高校生の髪は金髪で、一昔前に一世を風靡した映画『恋空』の主演男優の髪は金というより白に近い色だった。ところが現在は黒髪が日本人に認められている。
日本の人気ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』で、人気女優の新垣結衣は美しい黒髪である。4月21日に日本で行われた「第2回黒髪美人大賞」は日本の主流メディアの注目を集めた。2016年の「第1回黒髪美人大賞」を受賞した川島海荷はつやのある黒髪で人気があり、NHKの朝のドラマで活躍する女優である。
女優だけでなく、一般女性も「みんなが黒髪に戻し始め、久々に美しいと感じた。実は黒髪こそがアジア女性のシンボルだ」と話している。
驚くことに、日本の「黒髪リバイバル」は日本の消費者によるものではなく、中国人観光客が重大な役割を果たしている。近年、中国人観光客の間で黒髪関連商品が人気で、出荷が追いつかないほどである。黒髪関連商品を買う中国人観光客は後を絶たず、日本の各百貨店やドラッグストアでは品切れが相次ぎ、数カ所を探し回らなければ手に入らない。また、各メーカーも生産能力を引き上げ、全力を注いでいる。
徳川家康の侍医が創業した「柳屋」は日本の黒髪文化をずっと守ってきた。創業から400年以上が経ち、この老舗店は過去にない経験をした。
柳屋本店が販売するヘアケア用品は2016年に売り上げが前年の10倍になった。思いがけないことに、中国人観光客が売り上げ増に7割以上貢献し、業績成長を支えた。
中国人観光客が絶えずもたらす利益により、柳屋などの日本の黒髪関連商品を扱う企業は経済力をつけ、日本市場で商品更新とマーケティングを繰り返し、最終的に「黒髪文化」が日本全体を席巻し、「黒髪リバイバル」の風潮をもたらした。
(チャイナネット)
関連記事: