2016年11月17日、トランプ米大統領は日本の安倍晋三首相と会談を行った。
ゴルフクラブの贈呈から訪米時のゴルフの予約まで、わずか3カ月のうちに、安倍首相は待ちきれない様子でトランプ大統領と2回、面会した。しかし、トランプ大統領はこのほど、東京が通貨政策を利用して日本円の為替レートを引き下げたことを批判し、日本企業に高率の関税を課すと脅して安倍首相に一撃を食らわせた。
安倍首相の本心は豪華な手土産を持って訪米し、「ご機嫌うかがい」することだが、トランプ大統領はビジネスマンの本領を発揮し、几帳面にも「ビジネスライク」なスタイルを崩していない。
「手厚い贈り物」を献上し、安倍首相は「ゴルフ外交」に期待
安倍首相は2月10日から訪米する。安全保障、貿易、通貨政策が今回の日米首脳会談の主な議題になると報じられている。
人と面会する前から、プレゼントが先行する。安倍首相はトランプ大統領のために「豪華な手土産」を準備した。その内容は今後10年以内に、米国のインフラ分野に1,500億ドルを投資し、米国のために70万件の就業の機会と市場規模4,500億ドルのインフラ市場を創設することも含まれている。他国がトランプ大統領による貿易保護主義の推進を懸念するとき、安倍首相は暖かい綿入れの上着のように「トランプ大統領が望むことを考え」、トランプ大統領の選挙公約の実現に向けて力添えしている。
経済だけでなく、安倍首相はトランプ大統領と趣味で意気投合することを強く望んでいる。昨年11月、トランプ大統領が選挙に勝利した後、安倍首相は一番乗りで米国を訪問して会談を行い、顔合わせの手土産に高級ゴルフクラブを贈呈している。
トランプ大統領はこの頃、首脳会談の際に安倍首相と一緒にゴルフをする予定だと表示した。日本メディアによると、安倍首相は練習を重ね、来週の訪米時に「ゴルフ外交」を繰り広げるために準備している。
切り札は出さず、トランプ大統領は日本に対しお手やわらかにするのか
笑顔の人の顔は叩かれないという俗語がある。満面の笑顔を浮かべた安倍首相に対し、トランプ大統領はお手やわらかにするのか。トランプ大統領は安倍政権を繰り返し厳しく批判し、「ここ数年間に日本は為替レートを引き下げた。」と断言した。トランプ大統領はまた、日本の通貨政策は日米貿易、特に自動車分野の「不公平」を招いたとさらに大きな不満を示した。
しかし、この方面で安倍首相とトランプ大統領との間の矛盾は調和し難くなっている。安倍首相は就任後、円安を背景に輸出を促進し、一部で経済効果を上げ、国内の支持率を引き上げてきた。トランプ大統領にとっては、米国の日本に対する巨額の貿易赤字をいかにして減少させるかが解決すべき当面の課題となっている。
安倍首相はトランプ大統領に手厚い贈り物を献上し、トランプ大統領は手中の通貨と貿易の「大棒」を高く掲げ、軽く下に落とすことを望んでいる。トランプ大統領も機会に乗じて安倍首相の「弱点」につけ込ん、高値を吹っ掛ける。日本国内のアナリストは日本はTPPよりも大きな妥協を強いられる可能性があると分析している。
行動の方式で独立独行し、米国の利益だけを考えるトランプ大統領に対して、安倍首相は外交方面でやや力不足になっている。日本の自民党の高官は、相手側が切り札を出す前に、罠に落ちると今後の交渉に不利になることを懸念している。
(新華社より)
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