中国人は正月に餅を食べるが、それは餅という中国語の発音が年々生活が向上するという意味の「年高」と同じためだ。また日本人も正月に餅を食べるが、その理由は中国と異なり、餅が長く延びて切れないことから、長寿を願う意味が込められている。
また中国では「魚」と「余」の発音が同じであるため、余裕ある暮らしができるようにという願いを込めて、正月に魚が食べられる。日本人も、正月に魚を食べるが、食べる魚の種類や調理方法も中国とは異なり、やはり色々なこだわりがある。
日本で正月に欠かせないのが「鯛の焼き物」。これは「めでたい」の語呂合わせで、縁起がいいからだ。また、卵の数が多い「数の子」も子孫繁栄を願って食べられるほか、「田作り」というカタクチイワシの佃煮はイワシの幼魚を田の肥料としたところ五万俵ものコメが収穫できたといういわれがあり、五穀豊穣の願いが込められている。エビも縁起物で、ひげが長く腰が曲がっている様子が高齢者に似ていることから、長寿を祈願して食べられる。